エロ(えり)可愛い姉さんのランジぇりィ

原色系な高校時代。パステル系な大学時代。 黒系なOL時代。今?基本オールマイティ(ランジぇりィの色的な意味で)

2010年03月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年05月

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207、【ピンクのエプロン】紫煙と香水・10月

4月 【琥珀色の染み】←最初から
5月 【青いワイシャツ】
6月 【銀色のサンダル】
7月 【翠色のキャミソール】
8月 【真赤な日焼けの痕】
9月 【ゴールド・ランジェリー】
10月【ピンクのエプロン】←今ココ
11月
12月


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

乙女座のえりサンの、16歳の誕生日はお兄と一緒に祝った。初めてのフレンチのフルコース、ノンアルコールのシャンパンで乾杯。ビシソワーズっていう名前の響きになぜか感動。シルバーの使い方を、こっそりと教えてもらいながらの食事(汗)。デザートのケーキが超美味だった(嬉)。欲しかったネックレスをプレゼントされ、かなり有頂天。その晩は、お兄の部屋に初めてお泊り(誕生日だってコトでちゃんとママの許可を得てネ)。2人でずっと、夜更け近くまで語り合った。

翌日、お揃いのジャージの上下を着て、近所の県道沿いの牛丼屋さんへ、当然胸元にはネックレス。お客さんは自分以外全員男性。カウンター席に2人並んで座って、初めての牛丼。お兄…なんか食べるの早くない?ちょっとフレンチとは違った、別の緊張感みたいなものがあった(笑)。お兄は紺地に黄色のライン、えりサンは薄ピンク地に白いラインの入った、お兄の部屋に泊まるとき用にって、お揃いで買ったワンサイズ上のアディダスのジャージ。他に買い揃えたのが、歯ブラシとスリッパとマグカップと、あと、えりサン専用のエプロン。



夕方、狭いベッドの中で抱き合いながら、お兄のことを『パパ』って呼んでみた。言ってみて、何か凄い幸せ感に包まれた。全身を広げて、お兄を受け入れる度に、『パパ…パパァ♪…/// …パパ♪』って何度も何度も呼んでみた。いつもより長く、荒々しく前後していたお兄が最後に力尽き、そして、えりサンの胸へと倒れこんでくる。ねっとりとした、汗ばんだ素肌を重ね合わせ、荒い呼吸音と、激しい鼓動を直に感じつつ、お兄の髪の毛を何度も何度も撫でてあげる。身長差が20センチ以上あって、年齢差も13歳。普段は子供扱いされっぱなしのえりサンだけど、ただ果てた後のお兄を抱きしめている時間だけは、お兄のことを小さな幼子のように、温かく、身体全体で抱擁してあげてた、いつも。そんな疑似同棲を楽しんでいた、夏休み後半から9月の上旬くらいまで。


☆☆☆☆☆☆☆☆

二学期になると、フルタイムで働いている社会人(お兄)と、学校とバイトとそして門限アリの高校生(えりサン)。お互いに会える時間は、非常に限られてくるわけで。なので、何とか遣り繰りして、たまにデートできたりすると、ついつい盛り上がっちゃって、別れ際が辛くなっちゃって、色々駄々こねちゃって、家の前までは車で送ってもらっても、なかなか降りられなくって、そのまま門限を大きく過ぎちゃって。結局いつも門限過ぎの帰宅。結果毎回、えりママの落雷!→大喧嘩!→冷戦!のループ。さすがに、門限破りが2~3回続いちゃったあたりで、かなり激怒。「次に門限破ったらバイト禁止!門限も18時!!」とか言い出されちゃうと…さすがに大人しくするしかない訳でして。でも、会いたい訳でして、会えない訳でして、ますます燃えちゃう訳でして。

で、えりサンが考えたのは、門限の夜22時以降の外出は、さすがに、えりママが許さないから、なら…逆に早朝ならどうなの?って事。同じ市内に住むお兄、帰宅時間は、深夜近くが結構ザラなんだけど、そのかわり、朝は少しゆっくりめに出勤できる職種。なのでえりサン、早朝(?深夜)3~4時くらいに起床!→制服に着替え→教科書をカバンに詰め→「今から行くよー♪」ってメールを入れて→こっそりと出発!そのまま、通学路から外れること約30分の。真っ暗な道程をチャリで疾走!

お兄が起きててくれれば、朝まで一緒に話しこむこともあるし、逆に熟睡してれば、こっちも一緒に添い寝、もしくは、えりサンは邪魔しないように、一人で試験勉強したり、雑誌読んだり、ビデオ見たり(静かにネ)。で、時間になったら、そーっと部屋を出て行く、ってパターン。おっと「行って来ま~す(はぁと)」のチュッは忘れずにネ。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ある、まだ暗い(早)朝。凍てつくような、冷気と小雨交じりの中、自転車でお兄のアパートへ到着。見上げると、電気が点いてて「あ、今日は起きてるー。ラッキー。」って思いつつ、合鍵で扉を開け、スリッパをつっかけて室内へ。ちょうど、お兄、シャワーを浴びてまして。コンコン、ユニットのシャワールームの摺りガラスをノックしたら、「おー。ごめん。今(風呂)入ったとこなんだー。そこら辺に座ってってー。」

お兄の部屋、いつも通りの、ステンレス製の棚に整然と並べられた、テレビとビデオデッキとオーディオのセット。その対面に、フローリングに直に置かれた黒革のソファー。テレビとソファーの中央に置かれた、丈の低いガラス製のテーブル。マフラーを解き、上着を脱ぎ、傍らのハンガーに掛け、セーターとスカートの上から、えりサン専用のピンクのエプロンを装着。乱雑に置かれた、ビールの空き缶や、コンビニ弁当の空の箱や、おつまみの空袋等々を、キッチン脇のゴミ箱に片付け。

シンク内に大雑把に置かれた、グラスや食器やフォーク類を洗い流す。お湯を使うと、シャワーの水圧が下がって、お兄に迷惑かけちゃうから、気を使って冷たい水だけで洗う訳。…少し健気でしょ?大きめのクリスタルの灰皿に溜まった、数本の吸いがらを捨て、綺麗に汚れを落とす。シャワールーム内の水の跳ねる音を聴きながら、鼻歌交じりに、拭き上げた食器を棚に戻したり、クイックルワイパーで床掃除をしたり、細々とした家事をしつつ。そんな、早朝の通い妻・えりサン。

粗方片付いた後、2人掛けの、大きめのソファーに座って、お兄が出てくるのを待ってたんですネ。テーブルに置かれた、煙草の箱とシルバーのジッポー、近所の24時間営業のレンタルビデオ屋サンの袋。中身は、どうやらビデオのケースが3本(当時はまだDVDじゃなかったのネ)。結構、映画とか観るのが好きなお兄。何借りてきたのかなー?って覗くと、戦争モノの映画とー、アクションモノの新作映画とー、あとー、アダルトなヤツ。ていうか、アダルトなヤツ…。パッケージが空なんですけどぉ///


こっそり、リモコンを手に取り、ビデオデッキとテレビモニターの電源を、オンしてみた。大き目のテレビモニターに映し出された、華奢で、茶髪セミロングに、スケスケギリギリの下着を身に纏った、可愛い系の女子!とー!!!ちょっと筋肉質のー、日焼けした、オールバックの、オイリーな素肌のー全裸の男性!がー!!!いきなり、あwせdrftgyふじこ状態!!!「あああんん!!!」とか流れる女性の声!!!うわわわわ、って焦って音量ボタンを下げる。

……
お風呂場のお兄には聞こえてないよね?って軽く耳を欹(そばだ)てつつ。ちょっとだけ音量を上げる。ブラウスにセーターにスカート。ルーズソックスにスリッパ、ピンクのエプロンを着けたまま、傍らのソファークッションを引き寄せ、胸元に抱えるようにして体育座り。そのまま、テレビ画面を 、
凝視!直視!注視!
注目!刮目!瞠目!!!!
集中!熱中!没頭中!!!


うわー。すごい!し…舌ぁぁぁ♪く…唇ぅぅ♪ゆ…指先ぃぃぃ♪♪お…お<ピィーーーー>♪♪♪あ…あ<ビィィィィィ>☆☆☆えええ?そ・・・そんな所までもぉぉ?は…早いいいいい☆うわうわうわ、それマジーーー?うひゃーー すごいぃぃぃぃ☆☆勉強になるッス!とか、心臓バクバク言いながらも、1人観ていたワケですよぅ♪ウン、一心不乱。

暫くして、バタンッ、ってユニットバスの扉の開く音。慌てて再生停止ボタンを押し、あたふたとテーブルの上をふきあげる仕草。「お?何観てんのーー(笑)?」とか言いながら、お兄登場。「え!///あ!///違うヨゥ、別に…。」って慌てて起ち上がろうとするのを制止され、「ハハハハーいいよいいよ。そのまま観てなって。」大きめのジャージを履き、上半身裸のまま、肩にバスタオルを掛け、ごくごく自然にそのままソファーの隣に座り、いつものように煙草を咥え、ジッポーで火をつけ、大きく吸い込み、気持ち良さそうに、ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ、って紫煙を吐き出す。

リモコンを手にしたと思ったら、即再生ボタンをオン!モニター画面の中では、絡み合い、縺(もつ)れ合い、捩(よじ)れ合う全裸の男女。時折発せられる、クチュクチュとか、チュパチュパといった、艶めかしい音。関西の女優(?)サンらしく、イントネーションや発音が関西風。絞るように発せられる、上向きの善がり声。ほんのり上気した、シャワー上がりのお兄の肩口。シャンプーの香りのする短い頭髪。湯上り?酔ってる?少し赤らんだ頬。このまま沈黙はなんか気まずい。
えり「///え…っと、ビール持ってくる?」
お兄「あ、もういいや、さっき結構飲んだし。」
えり「今日は遅いんだネ。眠ってると思ってたよ。」
お兄「うん。そのかわり明日の出勤は午後になってさ。ちょっとゆっくりできるんだ、今夜は。」
えり「最近仕事忙しいの?」
お兄「まあまあネ…えりはそろそろ試験だろ?勉強してる?」
えり「ウン ご心配なくー♪」

そんな、ちょっとしばらくぶりの、恋人同士の会話を交わしつつも、オーディオのスピーカーから流れる、女優サンの大きな嬌声と、男優サンの荒い息遣いと、衣擦れの音と、激しい効果音(どんな?)。耳は完全にダンボ状態。………何となくー、そのままー肩を引き寄せられー、抱きしめられー、久しぶりのーキス(わーい♪)。音が気になるから、テレビを消そうと思ったんだけど、ちょっと強引に、お兄に両手首を掴まれちゃって、リモコンに手が届かなくって。

そのまま目を閉じると、いつしか女優サンの喘ぎ声に触発されつつ、男優サンの息遣いに共鳴しつつ、ビデオの中の、交わり合う男女の世界にシンクロしつつ。お兄に、もう一汗かかせてしまったーー///こっちも、大汗かいたけどー笑。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

少しだけ、ベッドの中でウトウトしちゃったけど、時間が来たら、ちゃんと布団の中から這い出て。ちょっと、肌蹴て、乱れて、着崩れた、ピンクのエプロンを外し。下着の着け、ブラウスとセーターを着、スカートとソックスを履き、髪の毛や身支度を整え、マフラーを巻き、バッグと傘を手に、そのまま、小雨の降りしきる中、チャリで学校に向かいましたヨー。おっと。ベッドで寝息を立てているお兄に、「行って来ま~す(はぁと)」のチュッは忘れずにネ。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ちょうどこの頃、そんな、無理な生活が祟ったのか、風邪引いて、10日間くらい寝込んじゃいまして。当然、バイトも学校もお兄と会うことも全て禁止。自宅で大人しく静養するしかないワケで。お兄の方も仕事が急に忙しくなり始めたらしくって、メールや電話も儘(まま)ならない状態。

意識が朦朧とする中でも、お兄に、
会いたくて会いたくて会いたくて会いたくて。
会いたくて会いたくて会いたくて会いたくて。
会いたくて会いたくて会いたくて会いたくて。
会いたくて会いたくて会いたくて会いたくて。
会いたくて会いたくて会いたくて会いたくて。
会いたくて会いたくて会いたくて会いたくて。
せめて、声が聞きたくて。本当におかしくなりそうだった。

時折…、何か漠然と、お兄と、会えなくなる日が来そうな気がして。それだけが、怖くて、心配で、心細くて…。


11月【橙色の灯火】に続く

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206、【ゴールド・ランジェリー】紫煙と香水・9月

4月 【琥珀色の染み】←最初から
5月 【青いワイシャツ】
6月 【銀色のサンダル】
7月 【翠色のキャミソール】
8月 【真赤な日焼けの痕】
9月 【ゴールド・ランジェリー】←今ココ
10月
11月
12月


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

10代の頃って、眠っても眠っても、それでも眠り足りない…そんなお年頃。でも、遊ぶ時は平気で、連続でオール(徹夜)とかしちゃうんだけどネー。まだ残暑厳しい9月上旬。前の晩、明け方近くまで夜更しした、日曜日の昼過ぎ。じんわりと汗ばむような日中の暑さに耐え切れずようやくベッドから抜け出して。腰履きした 、ゴムの伸びきった、ダボッとしたグレーのハーフパンツ。おヘソがチラ見えの、洗濯しすぎて縮んだ、色褪せたタンクトップ。寝癖でクシャクシャの前髪を、カチューシャで後ろに纏めると、必然的に額は全開。元々薄い眉毛は、スッピンだと殆ど無いに等しい状態(!)。よく「低血圧でしょ?」って言われるくらい、不健康そうな蒼白い表情。

そんな感じで、のそーっと階下のリビングに下りてきて、お昼のバラエティー番組を観ながら、シリアルを食べていると、後ろから 、えりママに「どうでもいいけど、あんた最近 下着が随分ハデになったんじゃないの?」とか言われまして…。えー?って見たら、タンクトップの隙間から、肌蹴て摺り落ちた、濃紺と金色のチェック柄のブラの肩紐。猫背でイスの上に胡坐(あぐら)を掻いて座ってたもんだから、スエットが、完全にローライズ気味。半分覗いたお尻を覆うサテン風真紫色のおパンツ…(赤紫のリボン付き)「せめて、パパが居る時は、そんなだらしない格好しないようにネ。」
と釘を刺されちゃいましたー。ハイ サーセン(笑)。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

お兄と付き合い始めて既に5ヶ月目に突入。この4ヶ月間は、15歳のえりサンにとっては、ありとあらゆるコトが、すべて初体験尽くしのそんな日々。初めてのドライブ、初めての男性と2人きりの映画鑑賞、そして初めての煙草の味のするキス。…苦くて、渋くて 、でも嬉しくって。初めて入るラブホテル、初めて見る大人の男性の下着姿、家族以外に、初めて見せる全裸の姿、初めて触れた………素肌、そして…触れられた色々な所///。その時は上手くできなかったけど、でもその失敗が私たちの絆を、より強くしてくれた。いつしか、自然のまま、求め合ったお互いの心と身体。初めてお兄の身体を受け入れたのは、学校帰りに寄った、お兄の部屋の、硬いシングルベッドの中。ベッドの軋む音と、荒い呼吸音と、窓の外の雨の音の三重奏。

きちんとした服装で向かい合わせに座った、フレンチののフルコース。2人共上下ジャージ姿のまま、並んで座った牛丼屋さんのカウンター席。どちらも超新鮮な体験。お兄の部屋の合鍵と、左手薬指に付けたシルバーリングと、16歳の誕生日に貰ったネックレスは、大事な大事な宝物。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

夏休み中は、時間的にほとんどフリーだったえりサン。バイトしてるか、お兄と一緒にいるか、お兄と電話してるか、眠ってるか、くらいの時間の過ごし方。でも二学期が始まると、また夏休み前みたいに、お互いに、仕事と学校とバイトと、そのスケジュールの合間を縫っての逢瀬になっちゃって。最初は、お互いに私服に着替えてからのデートだったんだけど、だんだん面倒臭くなってきちゃって…。いつしか向こうはスーツ、こっちは制服のまんまでデート。

その方が、お互いに無理がないっていうか、普通っていうか、楽だったし、学校の制服のままでも、見咎められずに入れるラブホテルを、発見したから…っていうのもアリ(笑)お互いに時間短縮になったし、仕事(学校)が終わったら、そのまんまの服装で即会えたし。

まー、サ。お兄の顔を見上げながら、首に巻かれたネクタイを解きつつ、ワイシャツのボタンを、一つ一つ外していくのが好きだったし。ベルトを外して、ファスナーを下ろしていくのが好きだったし。お兄を壁に押し付けて、立ったまま
厚めの胸板を、指先で弄んであげるのが好きだったし。そんな乳首の輪郭を、舌先で何回もなぞるのが好きだったし。尖った乳首の先端を、舌先を転がしたりするたびに、軽く反応するお兄の吐息や表情を、上目遣いに見るのが、大好きだったし。跪(ひざまず)いて、お腹や腰骨付近に舌を這わせながら、片手を添えて、下腹部をお口に含んじゃったりして。舌を動かしながら、吸い上げたり、甘噛みしたり、擦りあげたり、一生懸命に色々やってみると、頭を撫でられながら「えりは上手だね。」って褒められるのが嬉しかったし。

逆に、ベッドに寝かされて、ブラウスは着たまま、指先を滑り込まれて、ブラジャーだけを外されるのが、ちょっと刺激的だったし。スカートを履いたまま、ショーツだけを下ろされるのが、なんか妙に興奮しちゃったし。ブラウスやスカートを脱がされた後も、最後の最後まで、ルーズとローファーだけは脱がしてもらえない時なんか、妙にヘンな感じだったし、で…ヘンに感じちゃったし(え


首筋から胸元にかけて、素肌に鼻先を触れると、いつも感じる、お兄の匂い。煙草と汗と、ボディーソープ(コロン?)とワイシャツのアイロン糊。そんなモノが混じった独特の香り。間近で、お兄の全てを見て聴いて嗅いで触れて味わう。(←?)そんな風に、五感をフルに活用しまくっていた。そのくらい濃密だった。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

えりサンは、平日は学校、火曜と木曜が夕方からバイト、週末や祭日はほとんど毎週バイト。門限は22時(一学期は21時だったけど、二学期になってちょっとだけ延長。)お兄は、休みが不規則(平日だったり土日だったり)、勤務時間も不規則(早番・遅番・深夜番などなど)。なので、会えるのは平日の夕方から22時までの間。えりサンが、バイトのない日で、学校の授業が終わった後、なおかつ、お兄が早番で15時頃退社できる日か、仕事がお休みの日。お兄が仕事が休みの日は車で拾ってもらって、そのままドライブしたりするんだけど、その時期、休みが殆ど取れなかったお兄。大抵は、お兄の仕事が早番の日、えりサンの授業が終わった後、都内のターミナル駅で、仕事帰りの、スーツ姿のお兄と合流することが多くってネ。

落ち合うと即、お兄の腕に掴まって、制服姿のままはしゃぐ私。一緒に地元まで帰って、お兄の部屋でまったりすることもあれば、そのまま駅を出て、繁華街をウインドウショッピングしたり、映画観たり、ご飯食べたり、お茶したり、ゲーセン寄ったり、ほんと色々。

ある日、繁華街の路地裏に見つけた、こじんまりとした、小さなランジェリーショップ。
えり「ねえねえ、ちょっとサ、ここ覗いてみたい。」
お兄「え?いや…じゃあ、えり1人で見といでよ。オレここで待ってるから。」
えり「えー?何でー?一緒に入ろうよー。」
お兄「いやいや。ヤバイだろうがー男が入るのはー。」
えり「そう?何で?」
お兄「えーー、だってさー。」
えり「私と一緒なら大丈夫だって。普通にカップルとかで入るでしょー? 」
お兄「そ…そういうモン?かなー。」

えり「ていうかーー、興味ないワケー?」
お兄「…え何?」
えり「興味ないの?」
お兄「興味って…?女性の下着に?」
えり「『女性の』じゃなくって! 『えりの』下着!」
お兄「え、あーー。まあ、うんー。」
えり「えりが、お兄の前でー、お兄の前で『だけ』見せるー。そんなせくしぃ♪なぁらんじぇりぃ♪とかぁ、すきゃんてぃ♪とかぁ、ぱんてぃ♪とかにぃ、興味ないんだー?ふぅーん。」
お兄「興味あります スミマセン。
えり「よろしい(笑)。」

と、お兄の腕を引っ張り、ていうか引きずり込みつつ、2人で並んで入った、カラフルで、フェミニンで、お洒落な、ちょっと派手目なアイテムの並ぶランジェリーショップ。

キッチュでポップな原色プッチのミニスリップ。リボンのついた大人可愛いペチコート。ペイズリー模様のカラフルでラブリーなキャミソール。蔓草模様の刺繍の入ったモノトーンの魅惑的なビスチェ。メルヘンチックでファニーなグレンチェックのチューブトップ。ブリリアントで乙女チックな水玉模様のテディ。ケミカルシフォンの魅惑的な豹柄のTバック。ストライプのローズフリルの刺激的なソングや、官能的なシルクのゼブラ柄のタンガ。淫靡でエレガントなマーブル風スーパーハイレグ、淫猥でモダンなブラジリアン、チャーミングでファンシーなダルメシアン柄オープンショーツ、薔薇のジャガードレースをあしらったサテンのフレアパンティ。サテンストライプのセクシーなハーフトップに、モザイク柄ベロア地の悩殺的なオープンブラ。ちょっと小悪魔的なトップレスや、レース風の艶めかしい紫色のシースルーのブラ。黒革のハート型フロントコルセット。ファンキーで艶っぽいギンガムチェックのGストリング、妖艶なサスペンダーショーツ。などなどなどなどなど。もう選り取りみどり、選び放題。

色々見比べつつ、楽しくお喋りしながらの物色♪「ねー、これなんかどうかなー?」「これ可愛くなーい?」「こ…こんなのほとんど裸じゃんねー?」「こういうの履いたら…何か興奮するよネー♪」なんて、お兄の腕につかまって、チラチラ反応を見つつ、少し胸を押し当てつつ(笑)。無いなりに←やかましーワ。

小一時間見て回って、その場でおねだりして、お兄に買ってもらった、セクシーランジェリーひと組。肩紐に可愛らしいレースフリル。フロント部分に付いてるハート型の金色の金具が超キュート。カップ上部に、綺麗にビーズとラインストーンが散りばめられた
アラベスク風の刺繍の入った、全体的に金色のサテン地のブラ。&細く黒い腰紐部分に、フェアリーなレースが遇(あしら)われ、全体の色は、ブラと一緒で、光沢のあるゴールドのサテン、フロントには全面にピーコックの刺繍。小さな愛らしい黒いリボンのついた、T字部分には光るシェル模様の金具の付いた、ちょっと小さめなTバック。乙女可愛くって、ちょっとセクシー。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ファストフードで夕飯を済ませ、都内から一緒に電車に乗って帰路に付く2人。軽く帰宅ラッシュの中、吊皮につかまるお兄に、ピタッと身体をくっつけて、周囲の人に聞こえないように、お兄の耳元に、唇を寄せ、そっと小さく呟く「可愛いヤツ、買ってくれて、ありがとネッ♪」「早く、着てみたいナ☆」「お兄、喜んでくれるよネ」「あんまり、早く脱がしちゃイヤだよ。クスクス」少し胸を押し付けつつネ(笑)小さいなりに←ウルサーイ。


………

お兄の部屋に着いて、買ってもらったゴールドちゃんを早速、お風呂場で装着してみた(嬉)。鏡の前、ていうか隠す所少な!!!!!!ちょ!何かはみ出そうな(ナニが!?)、何か食い込み具合がどうも(ドコに!?)、ていうか、なんかこういう下着って、大人の女テイストーー♪何か下着姿だけ、っていうのも恥ずかしいから、その上にまたブラウスとスカートを履き直して、お兄のもとへ。お兄ったら、ショップや電車の中で、色々意地悪されたお返しに、って、ベッドの中、寝乱れた状態のえりサンを、散々焦らしまくるんだけど。

でも、ボタンの外された肌蹴たブラウスも。ラブリーなゴールドのブラジャーも。姫カワ系な金色のTバックも。中々脱がしてくれないのーー。ずぅぅぅぅっと、全身至る所にキスされて、キスされまくって、ホント小一時間、いろんなポーズにさせられて、焦らされまくって。もう、おかしくなりそうなくらいほんとにヤバかったーー(笑)。ひさびさのエッチだったんだけど、お兄張り切りすぎぃーーーー♪えりサン、声出しすぎぃーーー♪汗かきすぎぃーーー♪


☆☆☆☆☆☆☆☆☆

その頃の2人、バイトや授業や門限や仕事、お互いにそんな障壁を乗り越えて、どうにかしてスケジュールが合わせられたのは、せいぜい週に1~2日。しかも、一緒に過ごせるのは、ほんの4~5時間程度。でも、だからこそ、宝物のような貴重なその時間を、2人共、大事に大切に健気に共有してたんだよネ。多少無理をしてでも…。


10月【ピンクのエプロン】に続く

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205、【真赤な日焼けの痕】紫煙と香水・8月

4月 【琥珀色の染み】←最初から
5月 【青いワイシャツ】
6月 【銀色のサンダル】
7月 【翠色のキャミソール】
8月 【真赤な日焼けの痕】←今ココ
9月
10月
11月
12月


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

高校生当時に使っていた手帳、スパンコール風のビニールの表紙。友達の電話番号や、アドレスの管理、カレンダーに予定を書き込んでのスケジュール管理。写真を挟んだり、プリクラを貼ったり、あとその日のちょっとした出来事なんかを書き留めたり、そんな日記的な使い方もしてたりしてて。



……………………

当時の、年齢が一回り以上離れた彼氏…お兄(ニィ)。そのお兄との会話。
えり「こないだ、セブンに行ったらサー。」
お兄「セブン?何?」
えり「え?コンビニ。」
お兄「それを言うならイレブンだろ?」
えり「えー?セブンだよぅ」
お兄「いやいや、イレブンだって。」
なんて会話の端々に、微妙にジェネレーションギャップを感じる2人(笑)。

そんなお兄とデートした日は、手帳のカレンダーの日付の欄に大きな☆のマーク。エッチをした日には、☆の上に更にラメのハートのシール。お兄の部屋で、初めてエッチをして以来、殆ど☆のマークが書かれた日には、ハートのシールも一緒に貼られるようになりまして///。そんな、貼られたハートのシールの数が、5~6コを数えた頃のお話し。8月になったばかりの、夏休み真っ盛り!夏と言えばやっぱ海!


☆☆☆☆☆☆☆☆☆

少し襟足が伸びてきた。でも、まだまだボーイッシュな感じのショートヘアー。PIKOのピンクのTシャツに、デニムのホットパンツ。夏だもん、両腕・両脚は全露出。素足にグラデーション風スカイブルーのサンダル、日除けに鍔の大きな白い帽子。胸元に揺れるネックレス。左手薬指には、お兄とお揃いの、細めのシルバーリング。水着とタオル、着替えと化粧品と日焼け止め、飴とガムとじゃがりこ(←コレ必須!)、お茶のペットボトルを詰めたバッグを抱え、お兄のクルマの助手席へオン!

早朝5時に待ち合わせた、初の遠出のドライブ。運転席には、レイバンを掛けた、咥(くわ)えタバコのお兄。妙にテンションの高めな2人。他愛のない会話で大盛り上がり、車内に流れるミスチル・サザン・安室ちゃん・スピッツ・ELT等々。窓を開け、帽子を抑えながら、早朝の、ちょっとひんやりとした風に髪を靡かせながらのドライブ。サイタマ県から都心を抜け、千葉の海まで約2~3時間。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

白い砂浜、強い日差、潮の香りの心地よい浜風、寄せては返す波の音、漂うコパトーンの香り。太陽の下で、初めてお兄に見せるビキニ姿。熱せられた砂浜にシートを敷き、帽子を目深に被り、大きめのタオルを肩に掛け、お兄のレイバンを拝借して猫背風に体育座り。波に戯れる小さな子供連れの親子や、ビーチバレーに興ずる学生(?)の団体サン、パラソルを立てビーチチェアを2つ並べて肌を焼くカップル。遠い波音に耳を傾けながら、そんな風景を漫然と眺めてました。

すぐ横ではお兄が、浮輪を枕に顔の上にタオルを敷いて熟睡中。半ズボン風の腰履きの海パン、オイルを塗りこんだ痩せた肢体、じりじりと肌を焦がす紫外線。毛穴から噴き出た玉状の汗がサンオイルと混じって、焼けた肌を流れ落ちていく。途中何度か暑さで目を覚ますと「あっちぃぃー。汗かいたーーー!!ちょっと海入ろうゼ~。」と 、半ば強引に手を引かれ波打ち際へ。「うひょぉぉぉ。気持ちイイーーー。」「冷たーい、でも気持ち良いねー。」と2人で海へ。浮輪に掴まり暫く波に漂い、充分に火照った身体を冷ましてから、そのまま再度砂浜へ。

シートに仰向けになったお兄の全身に、オイルを塗リ直してあげるんだけど。
お兄「ちょ!くすぐったい!やめっ///そ!!!そこわぁぁ!!!ちょ待て待て!だだだだだだだ!!!駄目だって!!そこは自分で塗るからいい!」
えり「いいからー!えりサンが塗るの!!!ちょっと大人しくしててよぉ!」
お兄「じゃ!今度は俺が塗るからな!そこに寝ろ!」
えり「恥ずかしいからヤダ!」
お兄「何言ってんだよぉ!」
えり「どうせエッチなこと考えてるんでしょー?」
お兄「え?ち…?ウッキィィィ!!!!」
なんてバカ騒ぎしつつ過ぎていく楽しい時間。

太陽が天頂に差し掛かった頃には、海の家で軽く昼食。何枚かの水着のショットをカメラに収め、そのままシャワーを浴びて
午後イチには、もう帰途に着きました。お兄曰く、「海に行くなら、まず!朝早めに海に着いて、午前中にがっちり焼いて、午後イチまだ渋滞のない時間に地元に帰り、その後は地元でご飯を食べるなり、飲みにいくなり…。そのパターンが王道!」へー、過去の経験が豊富でらっしゃる。いろんな女性(ヒト)と海に行ったんだネー。ま別に、いいんだけどサー。そのまま15時頃には地元に辿り着き、あとはお兄の部屋でまったりしてましたー。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆

日中、あんなに照りつけていた太陽。夕方頃になると、いきなり分厚い雨雲が空を覆いはじめ、えー?なんか外暗いなー。と思ったら、バチバチバチバチバチバチーーーー!!!!って、一気に地面に激しく叩きつけるような集中豪雨。お兄がシャワーを浴びた後、えりサンも、軽くシャワールームでスキンケア。日焼け止め…かなり塗りたくってたんだけど、それでも頬と鼻の先端が、少し赤らんでて。胸や肩が結構赤め。鏡越しに振り返って見ると、背中やビキニラインにも結構 、水着の痕がくっきりと付いちゃったナー。まぁいいかー。

日焼けの痕を刺激しないような、ちょっとゆったりめのワンピースに着替えて部屋に戻ると。お兄ったら!テレビを点けっぱなしで、大きめのバスタオルを一枚、腰に巻いただけの格好。2人掛けのソファーに少し浅めに、大股を開いて大の字に座ったまま
熟睡中。ビールの空き缶が既に3本。…って、ペース早クナイデスカ?顔が赤くテカってるのは、日に焼けたから?それとも酔ってるから?

冷蔵庫からペットボトルのお茶を取り出し、そのままお兄の隣に、ちょこんと座るえりサン。軽く寝息、シーブリーズの香りの漂う、真っ赤にテカった全身。少しだけ割れてる腹筋、首に下げたネックレス、お臍の真下、腰周りに緩やかに巻かれたブルーのバスタオル。寝返りを打つと、チラッと覗き見えちゃう、水着の日焼けの跡がくっきりと付いた太腿!///日に焼けた真っ赤な肌部分と、焼けていない白い肌部分の境界線。って、ちょっと!!!!軽く寝がえりを打った際、バスタオルが、するりと外れそうになっちゃって。超見えそうなんですけど!ナニガ?ナニガ…?思わず手を伸ばして、バスタオルを掛けなおそうとした瞬間、指先がほんのちょびっと、お兄の太腿に触れちゃって。

お兄「ななななななな!!!何何何?」
一瞬で飛び起きたんだけど、あまりの反応に、逆にこっちがびっくりサ。
えり「え?あ、ごめん。起こしちゃった?いやー、何か見えそうだったからサ…(照)。ていうか凄いね、太腿くっきり色分けされてるなーって思って。」
お兄「ん?あー、確かにそうだなー。上の方も結構…。」
と、腰周りのバスタオルを下にずらすと、ちょうど、お臍の真下あたりに、くっきり引かれた境界線。
えり「凄ーい。日に焼けたトコ…真っ赤っかだねー。」
お兄「ちょっと焼きすぎたかな?」
えり「もとは、こんなに真っ白だったんだね。くっきりと違いが分かる。」
お兄「えりはどうヨ?ほほう、既に鼻の頭がちょっと赤いナ。」
えり「お兄ほどは、焼けてないと思うけどー。」
お兄「どれどれ?肩とか見せてみー。ふんふん?」
えり「あ♪ちょ…。もぉー。」
お兄「お?結構焼けてるなー。ちょい背中向けけてみて。」
えり「…もぉ。嫌だぁ…♪」
お兄「なんか、いい匂い。」


……………

摺りガラスの外は、未だ続く土砂降りの雨。時折、雨粒が窓ガラスに、バチバチバチバチバチバチと弾けて、テレビの音を遮る。いつも、えりサンの髪の毛とかに、鼻を近づけてスンスンするのがお兄の癖。髪の毛から、首筋から、肩へと、お兄の鼻先が移動してくるといつしか2人、無言のまま呼吸音だけが荒くなってくる。

ソファーの背もたれに向かって、両手をつき膝をつくような半立ちの体勢。そのまま、背中に抱きついてきた、バスタオル一枚腰に巻いただけのお兄。荒い吐息、あ…酔ってるナー♪とか思ったら、一気にワンピースの背中のファスナーを、腰の所まで下ろされ、そのまま背中のブラのホックまで外されちゃって。って、もぉ!早業すぎぃぃ!

ちょっと赤らんでヒリヒリする肩口。水着の肩紐に沿ってできた白いライン。肩甲骨から背骨、戻って脇の下の日焼けの痕を、忠実にそして丹念に這う、お兄の舌先。後ろ向きに窓ガラスの外を見つめた状態で、身動きができないように、背中越しに抑えこまれて色々(?)されるのって、何かちょっと初めての体験。

後ろから二の腕を軽く持ち上げられ、脇の下から、すすすすすすって、ゆっくりと滑り込むように入ってくるお兄の両腕・両掌。えりサンの、日焼けしていない白い両胸が、両方の五本の指で軽く包み込まれ、、柔らかく掴(つか)まれ、そっと揉みしだかれ、ゆっくりと敏感なトコ(先端)を弄(まさぐ)られちゃう…と♪すでに、もう…♪全身が準備万端状態。

ワンピースを剥がされると、両手をつき、腰を突き出すような姿勢のままショーツをずり降ろされ、同時に脊柱から腰へと降りてくるお兄の舌先と吐息。少しヒリヒリする、軽く焼けたウエストを通過すると。いつの間にか、日に焼けていない白い部分…にまで…。
お尻…にまで…。その先の…内腿の隙間…にまでーーー!どんどん、身体が熱くなってきちゃうのは、日焼けのせい?それとも、お兄の甘美な舌先と指先のコンビネーションのせい?


☆☆☆☆☆☆☆☆☆

いつの間にか止んだ雨。濡れたガラス窓。電気のついていない薄暗い天井。汗とシーブリーズの匂いの混じり合った室内。ソファーの下に投げ置かれた、ブルーのバスタオル、オフ白の薄手のワンピース、丸まった男女の下着と、ティッシュの残骸と使用済みのコンドーム。

日焼のせい?なのかな?身体がちょっと興奮冷めやらぬ…って感じ?何か火照りが収まらなくって…。煙草を吸い終えたばかりの、汗ばんだ全裸のお兄を、半ば強引にソファーに仰向けに座らせて。そのまま床に跪(ひざまず)き、日焼けしていない、お兄の下半身の、白い素肌の部分を、ゆっくりと心を込めて、舌で拭(ぬぐ)ってあげました。

初めて口に含んだ男の人の下半身。「え…ちょっ!」お兄…、最初はびっくりしてて少し後ずさり。「…いい…の?」と、何か恥ずかしがっちゃってちょっとモジモジ。でも暫くしたら、ちょっと観念したように大人しくなって、そのまま黙って、身を任せてくれた。ちょっと一瞬、苦しくて息が詰まりそうになったりしたこともあったけど、でも最後は、残さずに全部受け止めたし、全然嫌じゃなかった。寧ろ、委ねるようにえりサンのお口の中で果ててくれたことに、愛おしい気持ちが何倍にも増幅しちゃった。

その日は手帳に、ハートのシールを2枚貼っちゃいました。

ほとんど一日置きくらいのペースで、手帳にハートのシールが貼られていた日々。その頃が一番、心も身体もシンクロしあってた時期だったのかもしれない、今思えば。


9月【ゴールド・ランジェリー】に続く

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204、【翠色のキャミソール】紫煙と香水・7月

4月 【琥珀色の染み】←最初から
5月 【青いワイシャツ】
6月 【銀色のサンダル】
7月 【翠色のキャミソール】←今ココ
8月
9月
10月
11月
12月

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


たぶん一生のうちで、最も忙しくって、最も楽しくって、最も刺激的だった、そんな高校1年の夏休み。ポケベルからPHSに切り替えて、夏らしく髪の毛をばっさりショートにカット。軽く茶色に染めて、ちょっとだけ前髪に銀のメッシュ。眉毛のカタチを整えて、両耳に開けたピアス。ギャル系雑誌「egg」は毎月チェック、濃いめのメイクを施し、手足の爪にはがっつりとハデハデマニキュア、高いヒールの厚底サンダルを履き、ギャル系ファッションに身を包み、香水の香りを身に纏い、当然ナマ足!当然ギリギリミニスカ!当然肩&背中出し!

髪の毛の色はスプレーでごまかして、週に5日~6日朝から晩まで8時間のウェイトレスのバイトをこなし、残りは朝から晩まで友達と遊ぶか、ひと回り以上年上の彼氏…お兄(ニィ)とデート☆



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

夏休みが始まったばかりの平日。お互いに仕事とバイトがお休みの日に、都内の花火大会を見に、ひさびさのデート(お兄は平日がお休みなので)。夕方近くになっても、全然気温が落ちなくって、普通に立ってるだけでもじんわりと汗ばむ…そんな真夏日。

電車で都内に出かけ、買い物して、食事して、プリクラ撮って、花火を見て、あっという間に流れる時間。花火大会も終わり、駅に向かって歩道を歩いてるんだけど、とにかくもう!ものすごい人出。どこを歩いてもヒト!ヒト!ヒト!ホント!手を繋いでなかったら、完璧はぐれちゃうネ…ってくらいの混雑具合。ずーっと、そんな中を歩き回ってたら、高いヒールのサンダルのせいで脚が超痛くなってくるし!お腹は空いてくるし、すれ違う他人の汗ばんだ素肌が触れると、何かもう気持ち悪いし。とにかく疲れちゃって…。

とりあえず混雑を抜け出し、どこかで夕食…と思ったんだけど、覗き込んだお店はどこも満席。もうここでいいか…って2人で入った、裏通りの雑居ビルにある居酒屋。4~5人が乗ると満杯になっちゃいそうな、そんな小さなエレベーターで7階まで昇り、お店の扉を開けると、人いきれと煙草の煙と喧騒の充満した店内。

奥の座敷では、団体客が呑めや唄えの大騒ぎ。忙しそうに立ち働く店員さん。唯一空いていた、隣のお客さんと肩が触れそうなくらいの、狭いカウンター席に通されて、とりあえず生ビールとグレープフルーツジュースで乾杯。結構ストイックなお兄。自分では、お酒も煙草もガンガンなくせに、未成年のえりサンには絶対に許してくれない!まあえりサンも 、どっちかっていうと、一緒に飲む…というよりは、酔いながら少しずつ饒舌になっていくお兄を、頬杖つきながら観察…っていうか、ボーッと眺めるのが好きでしたネ。

お兄…、普段は仕事とか、車とか、サッカーとか、そういう話が多いんだけど。ちょっとずつ、えりサンの影響?で『チュープリ』『ムラスポ』『エヌパー』『シャギー』などなど、えりサン世代テキなボキャブラリーが増えてきまして。ちょっと前まではー、
お兄「えりの財布…なんかカッコいいなー。…えーっと、あぐねす…びー?」
えり「『agnes b』?アニエス・ベーだよぅ♪キャハハハハハハハ」
お兄「アナスイ…穴水?なに?」
えり「ANNA SUI!!!そういう名前のブランド!」

ってな感じで、全くファッション系には無頓着だったお兄。最近では、
お兄「あのさー、今日の、そのキャミ…ソール?結構可愛いね。」
えり「え?///キャミソォルゥ?」
お兄「え…今着てるのが、キャミ…ソールって言うんだよね?違った?」
えり「あは☆そうだよぉー。褒めてくれてありがとぉぉぉ。」
お兄「何だよー!一瞬間違えたかと思ったよー!」
※キャミソール…細い肩紐で吊るし肩を露出する形状の袖なしの女性用の上半身用下着ないし上衣。元来は、TPOの限られたフォーマルドレスを除いて、下着の意味に用いられてきたが、下着のテーストをもつ下着風ルックを街着として使うファッションの流行から急速に上衣としての用途が広まった。… Wikipediaより

つい最近買ったキャミソールのワンピースミニ。ラメ風のエメラルドグリーン。大胆に広がった胸元にはラブリーなリボン。全体的に浮き出るカラダのラインが軽くセクシー。地下鉄なんかで不意に足下から風であおられちゃうと、軽くフワッてチャームな感じで膨れ上がっちゃう…。そんな、キュートな薄手のシルク風の生地。今日のために奮発して買っちゃったー。

お兄「似合ってる…と思うよ。うんうん。」
えり「可愛いでしょー?先週渋谷で買ってきたんだー。」
お兄「うん…可愛いけど。ていうか、言おう言おうと思ってたんだけど…。」
えり「え?なぁに?」

お兄「あのぉ……、ブラジャー…見えてますけどーー。」
えり「え?嘘ォォ!!!どこどこ?」
お兄「いや、あの、肩紐が…。」
えり「ええええ?なんだぁ、びっくりさせないでよぉ。これは見せブラだから大丈夫なの。」

お兄「見せ…ぶらって?」
えり「見せてもいいブラジャー♪ていうか、むしろ見せるブラ。」
お兄「…そういうもん?」
えり「まー、下着っていうよりは、水着に近い感じ?見せても良い下着ミタイナ?エメラルドグリーンのワンピースから、チラ見えするルビーレッドの下着ー♪ってお洒落じゃない?ていうか気になる?気になるんだー?

お兄「うーん、まあ、ちょっと目のやり場に困るっていうか……。ていうか、そのキャミソールの肩紐よりも、下着の肩紐の方が太いし…。色も派手で、胸元からも時々チラチラ見えてるし、背中も結構全開気味…。」
えり「クスクスー♪そんなに気になるんだったら、外しちゃおうか?」
お兄「え?何??外すって?」
えり「ノーブラー♪外しちゃえば、肩紐も、胸元のカップも、背中のホックも見えちゃうーーっていう心配がなくなるでしょ?」

お兄「あ、いやいや///分かった!分かった!いいからいいから!外さなくっていいから!!!」
えり「クスクスクスクス。何か、お兄照れてるー。」
お兄「ゴホン!!!うるさいヨ!!!つうかサ、素朴な疑問なんだけど、その下…なんか着てるの?」
えり「えー?なんかエッチな質問ーー。もしかして酔ってるー?」

お兄「いや///あのぉ、ちが…ただ、ちょっと聞いてみただけだって!!!!」
えり「クスクス。その下?って、ワンピースの下に?ってこと?」
お兄「え?まあ…。」
えり「下着だけだよーー☆このエメラルドグリーン色のぉ、キャミソールミニワンピの下にはぁ、蜘蛛と蝶々のワンポイントの入ったー、ルビーレッドのー、上下お揃いのぉ、愛くるしいブラジャーとぉ、乙女チックなショーツゥ、しかー身につけておりませんですけどぉぉぉ。ほら覗いてみてー。見えるー?」

お兄「え?」
えり「ネッ?ココとココに、お花が刺繍されててサ、でここ…ネ♪ホラ、金色の小さい蜘蛛の模様がワンポイントで入ってるでしょ?」
お兄「///…う…うんーー。」
えり「でね、見て見て☆こっちはぁ、腰骨のトコに、黒いパピヨンのワンポイント? 超かわいくない?でーここ…裏側を捲(めく)るとサー、ほらー表の色と違って、モノトーンのアニマル柄になってるんだよぉ♪」
って、カウンターテーブルの下、他のお客さんや店員さんに見えないように、お兄の方を向いてこっそりと、太腿の上のレース状の
スカートの裾を上ようとした時、

お兄「/////////もういい!もういい!もういい!分かったから!!!早く隠せって!!!こんな所で見せるんじゃないっつうの!!!」
えり「キャハハハハー☆お兄ー焦ってるー♪」
…なんかホロ酔いの。、お兄をからかうとサ、いつも結構キョドっちゃってサー。そんな、お兄を見るのが、また楽しかったりしてネ。


……………

途中から、生ビールを瓶ビールに変え、えりサンのお酌で、数本の中瓶を空にしたお兄。目を真っ赤に充血させて、すこし笑い上戸…。「そろそろ帰ろうか。今なら門限…余裕で間に合うだろ?」って会計を済ませ、無人の7階のロビーで、エレベーターを待つ2人。お兄に肩を抱かれ、えりサンはお兄の腰に腕を回し額を肩に…。アルコールが入って、適度に血流のよくなったお兄。お互いの肉体を遮るのは、お兄のTシャツと、えりサンの薄手のキャミソールワンピだけ。

チンッ☆
エレベーターの扉が開くと中は無人。四方がベージュの壁に囲まれた、狭く閉ざされた一角。邪魔もののいない、2人だけの空間、2人っきりの密室。

ガタン☆
扉が閉まると同時に、重なり合う全身、絡まり合う両脚、覆い被さる唇。7階から1階までのエレベーター内の数十秒間が、私達2人だけの秘密の時間。閉ざされた空間内に、密着し融合しあう2つの呼吸音が充満する。監視カメラの有無?知ーらない♪ていうか、観られてたらかなりヤバめ。………6階、………5階、………4階、………3階、………2階、……… 。

ガクンッ☆
1階に到着したエレベーター。扉が開く前のほんの刹那、あたふたと身嗜みを整える2人。汗ばんだ頬に張り付いた前髪を、そそくさと指先で耳に掛け直し、二の腕までずり落ちた、細いキャミソールとブラの肩紐を急いで右肩に戻し、両方の胸の位置を、キュキュッと軽く寄せ直し(貧相なりにネッ)、ワンピースの裾が捲(めく)り上がってないかチェック、腰骨のラインから、少ーしだけずり落ちたショーツの位置を、手早く指先で引っ張りあげ、心持ち熱くなっちゃった下半身をバッグで隠しつつその間、ほんの0.5秒くらいの早業(笑) 。

チンッ☆
扉が開くとそこには、エレベーターの到着を待っていた数人の男性グループ。なぜだか一斉に!えりサンに視線が集中!全員の男性の目が、えりサンの顔→胸元→太腿→と来て、そのまま肩から背中にかけて凝視!ちょっと汗ばんで紅潮気味の表情を隠しつつ、俯いたままお兄に隠れつつ手を引かれ、その男性たちをよけながら、早足にエレベーターを降りるえりサン。なぜか背中に感じる視線が熱い。え?エレベーター内でイ・ケ・ナ・イ事をしてたの…ばれちゃった?

数歩進んだところで、ふと振り返るお兄。街路に出ようとしたえりサンを引き寄せ、喧騒から逃れるように、ビルの物陰に。
お兄「えり。」
えり「///え?」
お兄「背中。」
えり「…?」
お兄「ブラジャーのホックが外れたまま。」
えり「まーーーーぢーーーーーーでーーすかーー?

アセアセしながら背中に手を回し、急いでホックを留めながら…。
お兄「ホントに裏側…アニマル柄なんだネ。アハハハハハ。」
えり「うっそーーー。なんか肩紐がひっかからないと思ったらー。後ろが外れてたからーーー???やっばー、さっきの男の人たちに見られちゃったかな?」
お兄「うーん。多分大丈夫じゃん?一応オレの陰に隠れてたし、あー、でももしかしたらー。」
えり「うっわー。見られてたら超恥ずかしいーー!」
お兄「恥ずかしいんだ?オレには散々見せまくってたくせにー(笑)。」
えり「お兄ったら!もう、意地悪!!」

お兄になら全部見せたって全然OKなのっ!隅から隅まで…ネ♪


8月【真赤な日焼けの痕】に続く

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203、【銀色のサンダル】紫煙と香水・6月

4月 【琥珀色の染み】←最初から
5月 【青いワイシャツ】
6月 【銀色のサンダル】←今ココ
7月
8月
9月
10月
11月
12月


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

お兄「えっ!!高校1年生??って事は、15歳?嘘だろー?見た目大人っぽいから、てっきり大学生くらいかと思ってたよ。」
えり「って、そっちこそ29歳ー?高校の担任とタメぢゃん!!!!見えないんですけど!25歳くらいかと思ってた!」

出会った時は、ウェイトレス(=えりサン)と常連のお客さん(=お兄)。 一緒に映画を観にいくことになって…、ご飯を食べて…、家まで送ってもらって…。家の近くの公園の横に車を停めたまま、盛り上がりすぎて、切り上げるタイミングが見つからない会話、刻々と近付く、高校生えりサンの門限の時間。そんな時、ふと目に入った、お兄さんの下顎にピョンと飛び出た、一本だけ剃り残された髭。 「あれぇ?なんか付いてますヨォ。」と伸ばした指先。「え?」と振り向くお兄さん。

その刹那!!!!!!!お互いの顔が!まさに、息がかかるくらいの距離!!!おっと!!!!ととととーーーーーー!!!…って、スッと身を引くこともできるシチュエーション。でも!敢えてコンマ数秒間!!!その体勢を保ってみたりして。真っ暗な車内、見上げると仄かに窺うことのできるお兄さんの表情、見つめあう瞳、恥ずかしいけど…でも逸らさない視線。気付いたら、えりサンの唇に、そっと重なるお兄さんの唇…♪その間、ほんのわずか1~2秒?

ヴィィィィィィィィィィィィィン!!!!!!大きなのエンジン音と共に、車の横を通り過ぎるスクーター。吃驚して、瞬時にパッと離れる2人。目と目が合って、何か、お互いにクスクス笑っちゃったりして。
お兄「そろそろ、門限の21時だね。」
えり「ハイ///きょ…今日はありがとうございました♪」

ちょっと開き気味の、ブラウスの胸元部分を押さえ、足元に落ちたバッグを拾い上げ、頬を染め俯きつつ…、車を降りようとする
…と、背中越しに、
お兄「あ…、と。」
えり「え?」
お兄「あ、えと、また…。」
えり「……。」
お兄「電話しても………?いい、かな?」

えり「……………………………………ウン☆会いたい♪



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

それが私たち、当時29歳のお兄さんと、15歳のえりサンの、ちょっとアバンチュールな関係の始まり。おそらく、通常では交わることのなかったであろう、別々の世代の2人の男女が、不思議な縁で出会って、お互い相手の住む世界の出来事が、もうまさに異次元の事象。当初は戸惑いつつも、でもそんなギャップを楽しみながら、少しずつ、2人だけの思い出と、2人だけのサインと、そして2人だけの秘め事を増やしていきました。

目を合わせると、時の経つのを忘れ。唇を重ねると、お互いの気持ちがどんどん近付いていくのを実感し。シャツ越しに、お互いの素肌を重ね合うと、その一体感に心震えたりして。そして、いつしか、心も身体も求め合うのは、健康体の、お年頃の男女なら当然の事……でしょ?


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

世間では小室プロデュース曲がオリコンを席巻し、アムラーが街中を闊歩し、ポケベルからPHSへと移行しつつあった頃。髪の毛にシャギーを入れ、夏服のブラウスを第2ボタンまでラフに外し、スカートを腰上までたくしあげて超ギリギリのミニに仕立てあげ、ルーズソックスをソックタッチで留め、ローファーをひっかけ、ムラスポのバッグを抱え、友達と駅前をワイワイ騒いでた頃。そんな季節。

試験で学校が早く終わる日、前もって会う約束をしていた2人。校門まで車で迎えにきてくれたお兄(ニィ)。一旦、自宅に送ってもらい、制服から私服にお着替え。え?…だってサ
今から、学校の制服じゃ入れてもらえないトコにいくので。
今から、学校の制服じゃ入れてもらえないトコにいくので。
今から、学校の制服じゃ入れてもらえないトコにいくので。
重要な箇所なので、3回ほど繰り返してみた。

国道沿いに建つ、ちょっとお城チックな感じのラブホテル。お兄曰く、最近オープンしたてだそうで…へぇ。エントランスには滝があって、流れ落ちる水に反射する、光の3原色のイルミネーション。モノトーンでコーディネートされた、床一面大理石風のロビー。受付で会計を済ませるお兄。後ろに隠れるえりサン。ルームキーを預かると、リーチの長いお兄…そのままスタスタと、エレベーターホールに向かって歩き出しちゃって。「あ ねぇ!待って。」と小走りに追いかけるえりサン。もぉ!この15センチの厚底サンダル、買ったばかりで履き慣れてないんだからー!お陰で、躓いてコケそうになっちゃったじゃんかよーー!もう。


…………

有線放送が静かに流れる室内 。ベッドサイドで、立ったまま軽く抱擁され、ほぼ一週間ぶりのキスはいつもの煙草の味。上背のあるお兄が、少し猫背の格好になって、えりサンを抱きすくめる感じ。メタルシルバーの厚底サンダルは、ヒールの高さが15センチもあるのに、それでもえりサンは、顎が軽く真上を向くような体勢。サイドホックが外され、ファスナーを下ろされ、ストンと足元の床に落ちるプリーツスカート。胸元のボタンも外され、肩から腕へと、スルリと落ちるブラウス。下着姿を、まじまじと見つめられるのが恥ずかしくって、お兄の腰に両腕を回し、全身を密着♪そのままシュルシュルって、長袖のTシャツを脱いで、ジーンズだけの格好になるお兄。初めて直に触れる、成人男性の素肌(照)♪

薄めのサーモンピンクのシーツ、枕元には柔らかそうなピローが2つ。薄手の掛け布団を剥がし、厚底サンダルを丁寧に脱がされ、大きなベッドの中央に仰向けに寝かされたえりサン…。ちょっとスプリングが硬めのベッド。素肌に直の、シーツの感触が気持ち良い。広い天井と、ぼんやりと光る照明を仰ぐように眺めていると、上半身裸のまま、組み伏すように覆いかぶさってくるお兄。えりサンの目先に揺れる、お兄の胸に掛かったネックレスの先端、四つん這いのまま、枕元の照明のスイッチを調整すると、とたんに薄暗くなる室内。閉められた窓の隙間から洩れる陽光。あ、外はまだ明るいんだナー、なんて思いつつ。そのまま目を閉じ、ここまで来たら、後は…もう、お兄の為すがまま、為されるがまま、…完全お任せ状態。


………

長い長いキスの後、お兄の舌先が移動。そこからは、いよいよ未知の世界に突入!!!!興味深々なのと、怖いのと、半分半分。耳に触れるお兄の舌先。…あっ♪そこから耳朶に。…あ…あ♪耳の後ろ側 。…あ、…ちょ!ちょ、ゴ…ゴメン 、そ…そこ、駄目っ。ああああン。駄目!!!くすぐったいぃぃ!!!!!!!!なんとか我慢してるんだけどー、そのまま、首筋に降りてくる舌先…きゃっ☆喉元…うぅぅ♪鎖骨…や、…んん。肩、…んんんんんんん!!!きゃ☆そ…そこもぉ。だめええええええええええ!!!!!くすぐったいのぉぉぉ!!!!!

えり「だめ!!!ちょ!!!!っと。待って。待って。待って。キャハハハハハ!!!」
お兄「…えっ?」
思わず笑い転げちゃって…キョトン顔のお兄。
えり「ごめーん♪ くすぐったくって…。我慢したんだけど…ちょっとタイムーー!」
お兄「あ…、ごめんね…。」
えり「ううん、私こそ、本当にごめんーー。」

こうして今思うと、本当に我儘なえりサン!こんな風に途中で、何度も何度も、お兄の行為を中断させちゃって…。それでもお兄は気遣って、えりサンのペースに合わせて、必要以上に愛撫に時間を割いてくれたの。その後も、じっくり時間をかけてくれたお陰で、徐々に徐々に火照ってきたような気分。背中に回ってきたお兄の指先に、ブラのホックを外されちゃって。そのまま唇で触れられると…、なんか体の芯のほうから、何て言うのかな…「じわじわぁぁ」って感覚が湧き上がる感?思わず、仰け反っちゃって…。
お兄「あ…、まだ、くすぐったかった?」
えり「…………ううん///大丈夫。」

無意識に、胸の上にあるお兄の頭をギュッって抱きかかえちゃった…。あ…、男の人の髪の毛触るの…初めてかも?いつもムースで固めてるけど、今日は仕事がお休み…なので長めのナチュラルなサラサラヘアー。結構柔らかい、細めの髪質なんだー♪そのまま、えりサンの両腕をするりと抜け出すようにスススッって、下へ移動するお兄の頭…。閉じていた両脚を…ちょっとだけ押し広げられて。…ええええ!!!何か、ちょっと…、あ♪どしよ☆なんか、手持ち無沙汰になっちゃった両腕。そのまま、思わず掴んだ枕元のピロー。固く閉じる目。

両脚を…、そのまま、軽く持ち上げられて。下着が、腰から→太腿→膝→足首へと移動して、そのままベッドサイドへ。うわわわわわわ!!!恥ずかしい!!!!!ピローを掴んでいた両腕を離し!思わず顔を覆い!きつく噛んだ下唇!何か腰あたりで、カチャカチャって、ベルトを外す音。あ…ジーンズ脱いでるぅ…。来るんだー☆とうとう来るんだーーー☆☆☆って、思って身構えて、いたん、だけれどぉ…。

お兄「うーん。えり。ごめん!!!」
えり「……?」
お兄「どうも、今日は駄目っぽい。」

どうやら、お兄の下半身が、勃たなくなっちゃった?…みたいで。全てが初めてのことばかりで、そういう時って何て声を掛ければいいの?全然思い浮かばなくって…。
お兄「ごめん…ほんとごめんね。」って謝るお兄に、
えり「ううん。全然大丈夫だよ。」って、訳も分からず答えるしかなかった。
暫くお兄、色々と努力していたみたいだけど、最後まで駄目で。えりサンも、何の手助けもできないまま、その日は結局、何もないまま、家の前まで送ってもらいました…。

何を話せばいいのか、何て慰めればいいのか、ていうか慰めるべきものなのか、この重い雰囲気をどう取り繕えばいいのか、全然分からなくって。結局、次の約束もできずに、無言のまま別れちゃって。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

実は、えりサンと同じように、お兄も凄く緊張してたみたい。ごめんね、気遣ってあげられなくって…。お兄が、えりサンに気遣って一生懸命色々してくれたのに、何かこっちが照れちゃって、くすぐったがっちゃって、途中何度も何度も中断させちゃって、きっと、そのせいだよね。

でもね、えりサンも、お兄が出来なくなっちゃった事がすごく心配だったんだよ。本当に欲しかったのは、お兄の身体じゃなくって気持ちだから…。別に、痛くても、上手くいかなくても、失敗しても全然大丈夫。当時のえりサンは、子供で全然世間知らずで、言葉足らずで、そういう気持ちを上手に伝えることができなくって、すごく悔しかった…。


………

このまま2人の関係が、あっけなく終わっちゃうのかな?って漠然と思っちゃいまして。これまでも、オママゴトみたいな恋愛なら何度か経験はしてきたんだけど、大抵はちょっとしたすれ違いから、喧嘩とかしちゃって。そのまま、仕方ないかー、くらいな感じで、あっさりと諦めちゃうんだけど。何だか今回だけは、どうしても、このまま終わらせたくなくって。どうしたらいいのか分からなかったけど、でも一生懸命に考えて、考え抜いて。

学校と自宅のルートからはかなり外れた、同じ市内だけど30分くらいかかるお兄のアパートに、学校帰りに思い切って立ち寄ってみた。駐車場に車が停まってたから、きっと部屋に居ると思って、階段を上って、部屋まで行ってみた。ちょうど6月の梅雨時で、自転車で向かう途中、小粒の雨に打たながらも、傘も差さずにダッシュしていたおかげで、じっとりと濡れそぼった、制服姿のえりサンを、驚いたように、でも優しく部屋に迎え入れてくれたお兄。ちょうど夜勤明けだったらしく、眠い目をこすりながら、バスタオルを差し出してくれて…。

特に言葉とかはなくって、ただそのまま、軽く抱き竦められて。濡れたブラウスや、髪の毛や、頬を、優しく撫でられながら、気付いたら、何か…。

上手く、出来ちゃった。
何を?うん…。
えっち♪

お兄も、えりサンも、すごくリラックスした状態で。ていうか、ホント痛いとか、くすぐったいとか、ぎこちなさみたいなものが全くなく。自然に、流れるように…。心と身体が、交わり合い、一体化し、融合できた…そんな感覚。

電気の消えた薄暗い室内、窓の外の雨は先程よりも多少強め。窓ガラスに時折当たる雨粒の音に、耳を傾けながら、薄い掛け布団に包(くる)まったまま、ベッドの中で、お兄の寝顔を見てた。ずーーっと♪ただひたすら♪


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

その日以降、えりサンの持ち物に、2つのものが加わったよ。
お兄のアパートの部屋の合鍵と、左手薬指にはシルバーのリング。

そんな、15歳の初夏…。もうすぐ夏休み☆


7月【翠色のキャミソール】に続く

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202、【青いワイシャツ】紫煙と香水・5月

4月 【琥珀色の染み】←最初から
5月 【青いワイシャツ】←今ココ
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

その後も、同じようなペースで来店してくれるお兄さん。例の一件以来、ちょっとだけ日常会話も交わせるようになっちゃってサ☆やっほーぃ♪


ある日、カウンター席で、コーヒーを飲みながら雑誌の映画のページを丹念に読んでるお兄さん。ちょっと暇な時間帯…。手持ち無沙汰に、トレーを持ちながら店内をウロウロするえりサン。カウンター越しに、ふと雑誌を覗き込み、
えり「あれ?その映画。」
お兄「え?」
えり「ちょうど先週、友達と観に行って来たんですよー。」
お兄「へぇーそうなんだ?やっぱ面白かった?」

えり「はいー☆すっごく面白かったですよー。是非!お奨めですよ♪」
お兄「うーん。観にいきたいんだけどさー。」
えり「…?」
お兄「1人で映画観にいく行くのって何かさー。ちょっと変じゃない?」

えり「え?彼女さんとかいらっしゃら…ららないんですかー?」
慣れない敬語…なので、噛んだ!!(恥!)&軽く期待しつつのカマ掛け…少しドキドキ。
お兄「彼女ーー?ハハハいないんだなコレが(笑)。」
えり「え~?嘘ー!なんかモテそうじゃないですかー?」

お兄「残念ながら、つい最近別れたばかりでネ…。」
えり「…あ、…そ…そうなんですかー?アハハ。」
お兄「アハハハ……。」
えり「アハハハ……。」
お兄「………。」
えり「………。」

少し沈黙、軽く気まずい…感じ?で、沈黙を破ってくれたお兄さん…。
お兄「やっぱさー。すっごく面白かった?その映画?」
えり「ハイー☆ハラハラして、ドキドキして、たまに笑えて。最後の所でちょっとホロッってしちゃって…。」

お兄「…そっかあ。……まあ、いいや。1人寂しく映画館で観るくらいなら、今回は諦めてレンタルビデオが出るまで待とうかな。」
(※当時はまだDVDじゃなかったんです)

えり「あのぉ…、私でよかったら…、映画、一緒に観に行きましょうか?

お兄「えっ!?
えり「えっ!?

…っていきなり!何言ってんのぉぉぉ!!! ヤヴァイーーー!!!思わず言っちゃったーーー!!!!その時!一瞬にして顔面に体中の血液が昇ってくるのが分かったよ!顔から火が出るって、まさにこの事なのねーーー!!!は…はずかしぃいいいいいいいいいいいいい!!!

お兄「…………。」
えり「…………。」

お願いーーー!この沈黙はつらい!!!『んな阿呆なぁ。』…的な笑顔で軽くいなしてくださいよぉぉ!!!『アハハ今度機会があったらね。』…的にサラッとスルーしてくださいよぉぉ!!と、思っていた所…。
お兄「ホントに?
えり「え?…うん?え?」 
お兄「ホントに一緒に観に行ってくれるの?」
えり「え…?あハイ。」 

お兄「でもなー。」
えり「あ…。」
ご迷惑だったらいいんですスミマセン…的な事を言おうとしたら。
お兄「一度観たのに…、また同じの観るなんて…いいの?」
えり「え?あー。ハイ。面白かったから、また観たいなー、…なんて思ってたんで、アハハハ。」
半分本当で半分嘘♪

お兄「じゃ お願いしてもいいですか?
えり「は…はい。」
えええええええええええええ?いいの?いいのーー?

お兄「ありがとう!お礼に映画代はこっちが持つからサ!」
えり「え?そ…それは悪いですよ。」
お兄「何言ってんのー。こっちのお願いで、再度同じ映画を観てもらうんだから、当然の事だって!」
えり「…ま、まあ、それなら。ハイ♪分かりました…。」 

お兄「あと、夕飯も付けちゃうね。もしよかったら映画の後一緒にどうかな?」
えり「…え?」
うわうわうわ話しがトントン拍子に進みすぎぃ。
お兄「…って、ごめん。勝手に盛り上がっちゃったね。さすがにご飯を一緒に食べるのは、彼氏さんに悪いよね?」
えり「いやいやいやいやいやいやいやいや!!!!!!!!彼氏なんていませんから!!!!」
…あれ?逆にカマかけられた?ていうか、いい加減、真っ赤な顔をなんとかしろ!自分!恥ずかしいよぉぉ!!!プラス、嬉しいよぉぉぉ!!!


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

基本、平日が休みのお兄さん。えりサンが授業が早く終わる、なおかつバイトのシフトが入ってない日に、都内まで映画を見に行くことになりまして。高校の授業が終わり、ソッコウダッシュで自宅に戻り、きっちりおめかしし直して、いざ…出陣!15時頃にえりサンの自宅まで車でお出迎えしてもらい、そそくさと助手席に座り、シートベルトを締め、都内へGO!男の人の車に2人っきりなんて
初めての体験。運転席で前方を凝視している兄さんの横顔を時折チラ見、口に咥え、火をつける煙草。棚引く紫煙、運転席側の窓から入ってくる、心地よい風に煽られた、胸元の軽く開いたブルーのワイシャツが妙に眩しい。一応、こっちもおめかししてきたつもりなんだけど子供っぽくないかな?大人っぽいお兄さんと不釣り合いじゃないかな?って軽く心配。

途中、信号待ちの時にお兄さん、不意にえりサンの方に鼻先を近づけ、フンフンって…。
えり「?」
お兄「あ、ゴメン、なんか良い匂いがしたから…。」
えり「え?そうですか?」
お兄「香水?」

ウン、気合い入れてエタニティを付けてきちゃった♪
えり「ハイ…。」
お兄「すっごいいい匂いだねー。」
えり「あ…りがとうございます。」
お兄「超気に入ったちゃったなーその匂い。香水ってさ、シュッシュみたいに吹きかけるの?」
えり「え、これはー、両手首に付けて、軽く擦りこむようにするんですよ。」
お兄「へーーー?凄いねーー。」
えり「そ…そうですかー?」
お兄「俺って、香水とかそういうの無頓着だから。凄い、何か大人の女って感じだね」

えー?そ…そうかな?そんな風に褒められると、なんか気恥ずかしいっていうか、くすぐったいっていうか。ていうか、いつもバイト先で、お客さんと従業員として話す感覚と、ちょっと違う…ていうか、いつもより近い?ていうか、垣根がない分、何かいい感じ?

そんな風に車中、一度も会話が途切れなくって、時折軽く褒められちゃったり(照)、ウイットに富んだギャグに軽く笑わせてもらったり。でも、時折見せる大人の横顔に「惚れてまうやろー」的ナ?とにかく、常にリラックスした空間、とてもジェントルマンな雰囲気に、軽く舞い上がり気味な、そんなえりサン。開けた窓ガラスから吹き込む風。煙草に火を付ける度に、煙が車内の中を循環して、そして車外へと抜けていく。今までちょっと苦手だった煙草のにおいが、全然平気になってる。そんな、不思議。あー不思議♪


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

都内の地下駐車場に車を停め、そのまま映画館で、軽くドキドキな映画鑑賞…☆どっちかっていうと、映画の内容よりも、横に座っているお兄さんに意識は集中!映画館を出て、人ごみで混雑した舗道を、はぐれないように必死にお兄さんに付いていくと途中、横道に逸れた路地へ…。そのまま地下へと延びる階段を下りていくと、そこはシックでお洒落なイタリアンレストラン。

席に案内され、注文はお兄さんにお任せ。車運転してるし、未成年だし、乾杯はお互いジンジャエール☆
お兄「って、何に乾杯しようか?」
えり「うーん、面白かった映画に?かな?」
お兄「俺はね。えりチャンとデートできたことに。」
えり「え///あ…。ありがとうご…ざいまする(恥)。」
褒められるのに慣れてないせいで、何故か思わず、お侍言葉(爆)。

一応ネ、えりサンも、お兄さんと出逢えたことに…乾杯。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

家の前に着いたのは、門限21時のちょっと前。公園脇、外灯から少し離れた路側に停めた車の中。ライトを消した車内は、微かにアイドリングするエンジン音と軽い振動。ほぼ真っ暗闇。エアコンの柔らかい冷気が漂う中、そのまま、唇を、重ね合わせたのが、

私たちにとっての、
2つめの秘密の共有でした…♪


ちなみに、ファーストキスではなかったのは、ワタシだけのヒミツ☆


6月【銀色のサンダル】に続く

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≫ EDIT

201、【琥珀色の染み】紫煙と香水・4月

高校生になりたての頃、背伸びして買ったCK(カルバンクライン)の香水…エタニティ。マイルドで優しい香りがとてもお気に入り。そんなエタニティを纏(まと)った全身を隈(くま)なく、煙草の香りのする男性の指先と唇と舌先に、預け、委ね、任せていた日々。寝る間も惜しんで、お互いの時間と、熱い想いと、幾多の秘密を共有し合った、忘れられない日々。

そんな、煙草の先から燻(くゆ)る紫煙の匂いと、手首や首筋からほんのり薫る香水の匂いの、2つの香りが、濃密に触れあい、重なり合い、そして混じり合った、春先から初冬までのほんの数ヶ月間の日々。数十年の人生のうちの、ほんの僅かな部分でしかないけれど、それでもとっても激しく、甘美で、そして濃厚な日々の物語。


登場人物は2人。えりサンと、そして、もう1人…。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


中学卒業と同時に面接を受け、高1の春先に始めた、近所にあるファミレスのウェイトレスのバイト…。そのバイト先で、たまーーにコーヒーを飲みにカウンター席に座る、ちょっと素敵なお兄様風のお客様がおりまして…。いつも、仕事帰りなのかな?夜20時~21時くらいに1人で来店。パリッとしたカラーのワイシャツに、爽やかな色合いのネクタイ。スラリとした長身によく似合う濃紺のスーツ。書類の入ったジュラルミンケースを携え、左手首には何やらごっついメタルシルバーの腕時計。

180センチくらいありそうな上背。カチッとムースで固められた、艶のあるウェーブ掛かった頭髪。意志の強そうな太い眉毛。彫りの深いきっちり二重な目元。軽く浮き出た頬骨。シュッとしまった顎のライン。男の人にしては、結構長くて細めな指先。

人差し指と中指で、テーブルに置いたタバコの箱から一本取り出し、薄めの唇に咥えたまま、アンティーク風のジッポーを、「カシュ!」って音を立てて着火。俯いたままタバコの先端の火を見つめ、大きく空気を吸い込んで、気持ちよさそうにフゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッと紫煙を吐き出しながら、「カチン!」とジッポーの蓋を閉める。その伏目がちな、眉間にしわを寄せた、ちょっとしかめっ面な表情が、妙に大人を感じさせるぅー。

このお兄さん、何歳くらいなのかな?ここのファミレスの店長が28歳って言ってたから、きっとそれよりは年下だろうな?たぶん…25~6歳くらい?コーヒーを啜りつつ、大抵いつも3~40分、時に持参したノートPCに向かいながら、時に新聞を広げながら、時に文庫本を読みながら、時に黙って紫煙の行方を目で追いながら、揉み消した2~3本のタバコの吸殻を灰皿に残し、そのまま伝票を手に会計に立つお兄さん。少しだけ憧れ(はぁと)。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


ある晩…カウンター席になぜだかいつもより長居しているお兄さん…。今日は珍しく、白いボタンダウンのワイシャツにノーネクタイ。仕事用の資料なのかな?なにやら文字や数字がいっぱい書かれた、クリップで綴じた書類の束を、一生懸命目で追いつつ、ボールペンでいろんな箇所にメモやマーキングをしているわけ。

あれ?珍しくコーヒーカップが空ぢゃーん♪ちょっとお近づきになれるチャンス☆かも…?って思いつつ、意を決して声を掛ける…。
えり「あ…あのぉ、コーヒーのお替り、お注ぎしますかぁ?」
お兄「え?」

その頃は、まだドリンクバーじゃなくって、コーヒーのお替りは一々注いで回ってた時代だったのね。
えり「え?あ、と…コーヒーのお替り…。」
お兄「あ?…ああごめんね…うん、ハイお願いします。」

注文以外で会話したのって…、もしかして初めてかもぉぉぉぉ!!!ってちょっと興奮♪軽く緊張しつつ、コーヒーのお替りを注ごうとした際…ていうかサ、そういう時に限ってサ!!!!何であんたは、ヘマやらかすのよぉぉ?!?!?!(自分に対して…です)

カップに注いだコーヒーが数滴!ピッって跳ねて、そのお兄さんの白いワイシャツの袖口に…!あ!!!っと思った瞬間!!!!お互いに目が合っちゃって!一瞬アタマの中真っ白!焦って「す…すみません。」って言おうとした際に、手に持ったデカンタが斜めになっちゃって!更にコーヒーがジャー!!!一瞬にして、カップから溢れてソーサーまでコーヒーまみれ~~!!!ノォォォォォォォォォォォォオオオッ!!!!!

ファミレスってサ、結構マニュアルとか多くてサ!「アレをしてはイケマセン!」「コレをしてはダメ!」「こういう時は、まず〇〇をして、次にXXをして。」って、最初に色々な手順を徹底的に叩き込まれるわけ!ただ、ほんの数ヶ月前までは中学生の!バイト経験だってせいぜい1~2ヶ月のこのえりサン!完全にパニック状態!!

えっと!えっと!お客様にコーヒーをかけちゃった場合…どうするんだっけ?まず謝って…拭いて…それから、えっとーーとか軽くキョドりつつ。「あ…えっと。ごめんなさい!どうしよ。あ…えとえと、まず、オシボリ…違う違う!濡れタオル!まず、て…店長に報告…熱ちっ!」慌てて、熱々のコーヒーの入ったデカンタをピッって触っちゃう始末。とりあえず、無我夢中でこぼれたコーヒーをダスターで拭きつつ、ヤバイ どうしよう!どうしよう!何かをしなくちゃいけないんだけど、何をしたらいいのか、完全思考止――!すると、目の前のお兄さんが、ゆっくりとした口調で、話しかけてきたのね。

お兄「お姉さん。」
えり「…は!はいぃぃ?(汗)」
お兄「落ち着いて!大丈夫だからサ。ゆっくりゆっくり。」

えり「あ…ハイ♪すみません(涙)!」
お兄「全然問題ないからさ!気にしないで!」と穏やかな笑顔。

えり「えとぉ、…でもぉ、いちおう…、今店長を呼んできます。」
高1ですもん!しかもバイト始めてほんの1~2ヶ月。機転なんか利かないッス~!とりあえずなんか粗相があったら、真っ先に店長に報告!そういうふうに教育されてたモンですから…。店長呼んできて、一緒に謝るしかない???とか思ってると…。

お兄「いいからいいから。」
えり「で…でもぉ。」

お兄「そんな事したらさ、お姉さん…後で、店長に怒られちゃうんでしょ?」
えり「…え?は…はぁ。」多分?…んー?よく分かんないけど…。

お兄「2人だけの秘密…って事にしとこうよ。」
えり「えっ…いいのかなぁ…?」

お兄「いいよ。内緒な!ハハ。」
えり「ハ…ハイ。」

お兄「………で?」
えり「…………は、はい?」

お兄「取り敢えずは、落ち着いた?かな。」
えり「え?は…はい。」

お兄「じゃあサ、ひとつ…お願い。」
えり「…は!はい!?」

お兄「オシボリ、持ってきてくれる?」
えり「…あっ///。」

お兄「染みにならないうちに、ワイシャツ拭いときたいからサ。」
えり「ご!ごめんなさいっ!!!!」

お兄「ほらほら、そういう大きい声出すと、奥にいる店長にバレちゃうぜ。秘密、秘密!」
えり「は…はい☆」

それが、
私たち2人の、
初めての秘密の共有でした…♪


5月【青いワイシャツ】に続く

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