エロ(えり)可愛い姉さんのランジぇりィ

原色系な高校時代。パステル系な大学時代。 黒系なOL時代。今?基本オールマイティ(ランジぇりィの色的な意味で)

2010年06月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年08月

≫ EDIT

221、【ハタチの頃2】U作5

【19の頃】

………
【ハタチの頃1】
【ハタチの頃2】←今ココ
【ハタチの頃3】



☆☆☆☆☆☆☆☆☆



4人で盛り上がった飲み会


途中でえり友が
「ちょっと化粧室に」と立ち上がると
Aサンがすかさず
「では私がご案内いたしま~~~す」
ってなノリで
連れだって席を立ちまして



後に残されたのは
えりサンとU作

2人きりで
向かい合わせに座るのって
実は初めてのことでして


な状況で
先に話し始めたのはU作


U作「よくナンパとかされるの?」
えり「ナンパ?
 あー街歩いてたら声を掛けられることは多いけど
 こうやって一緒に飲んだりするのは初めてだよ
 普通ナンパされて
 ノコノコ付いていかないでしょ?」

U作「今来てるじゃん(笑)!」
えり「そ!それは!!
 U作が知り合いだからで(慌)!
 ナンパされたっていうよりは
 知り合いと飲んでるっていう感覚だし」

U作「ハハハそっかそっか」
えり「ねえねえ
 逆に聞きたいんだけど
 こういうふうにサー
 ナンパしてカノジョとか作るの?」

U作「え?ナンパして?カノジョ?作る?
 いやいやいやいやー
 まさかまさか」
えり「?」

U作「ナンパなんてホントに遊びだって
 その時だけの暇つぶし
 その場だけ楽しく飲んで楽しく語らって
 で
 時間がきたら笑顔でバイバイ」
えり「えーー?そういうモン?」

U作「だってそもそもカノジョいるし
 だからナンパでカノジョを見つける必要なんてないし」
えり「あっ?カノジョ?いるんだー?
 こういうふうにナンパとかしてるって知ってるの?」

U作「普通に報告とかしてるし
 『今日こういうコと喋った』みたいに」
えり「えーー?嫌がらない?」

U作「なんで?
 別に悪いことしてると思ってないし
 まあナンパして
 そのまま勢いでホテルに連れ込んじゃうヤツとか?
 そういう目的のヤツもいるかもしれないけど
 少なくともオレ的にはそういうのはナシだね
 どっちかって言うと
 初対面の人に
 声を掛ける緊張感とか
 上手くフィーリングが合った時の達成感とか
 会話を上手く盛り上げよう…っていう抑揚感みたいなものが
 醍醐味っていうのかな
 そういうものを楽しんでるネ」
えり「ふーん 
 なんか真面目なんだか不真面目なんだか」

U作「まあどっちにしてもサ
 こういう馬鹿やってられるのも
 大学生の今だけだけどね
 来春からは俺も社会人だし」
えり「あ!そうなんだ-
 もう社会人になるんだ?」

U作「うん
 ナンパなんて
 暇を持て余してるからできることでサ
 社会人になったらそんな暇もないだろうし
 もっと真面目に生きていくよ(笑)」
えり「真面目(笑)にね」


………

U作「話変わるけどサー」
えり「うん?」

U作「前々から思ってたんだけどさ
 えりって結構ガード堅い系?」
えり「え?ガード?堅い?って」

U作「中々隙を見せないっていうか
 オトコを寄せ付けない系?」
えり「えーー?そうかなー?そういう風に見える?」

U作「凄く見える!
 凄くオーラを発してる」
えり「えー?
 そんなつもりはないんだけどナー
 どんな所がかな?」

U作「例えばさー
 バイトしてた時とか
 いつも終業時間になったらササッって帰っちゃてただろ?」
えり「そ…それは当時は門限がうるさかったし」

U作「あと
 ウチにみんなで泊まりに来た時の覚えてる?
 新年会の後」(【19の頃】参照)
えり「ああ うん」

U作「オレが駅まで送っていくって言ってんのに
 頑(かたく)なに断ったろ?」
えり「あーあれはーそのぉ…(焦)
 あの時はU作と七瀬先輩が付き合ってるかと思ってて…
 その節はお世話になりました…」

U作「おかげで
 あの後携帯番号を訊くのに凄い勇気が要ったんだぜ」
えり「えなんで」

U作「訊いたはいいけど
 全力で拒否られたらどうしようと思って(笑)」
えり「えー大袈裟なー」

U作「いやマジ本当!!
 かなり緊張しながら携帯の番号訊いたんだぜ(笑)」
えり「そうなんだーなんか色々ゴメン」

U作「いやいや
 でもサ
 偶然とはいえ
 今日こうして色々と喋れてよかった」
えり「うん そうだね」


そんな風に
こうやって落ち着いた状態で
2人きりで話すのって初めて
…しかも
結構いいセン行ってない?
行ってない?
行ってると思うんですけどーーーーー☆


だってサ
微妙にー
お互いがお互いを誤解してた部分が
ちょっとだけ解けて
なんか
凄く距離が縮まった感が大
ジャナイ?




2人きりでお喋りしていた
この間
まあ時間にしたら5~6分程度だったのかもしれないけどネ
往々にして
こういう楽しい時間っていうのは
直ぐに過ぎちゃうモンでして
ソッコウ過ぎ去ってしまうワケでして





ええ

姉さん事件です
ってヤツですよ







☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

和やかな空気が一変したのは
えり友が血相変えて席に戻ってきたから


さっきまで
えりサンたちの隣に座ってた
4人組の男性グループ
ガテン系ヤンキー風…っていうのかな?
ちょっと
場にそぐわない
あまりガラの良くない感じだったんだけどー


えり友曰く
その男性グループのうちの1人が
レジ付近で
Aサンとひと悶着あったみたいで

その4人組が
レジにて会計をしようとした際
化粧室から戻ろうとする
えり友にちょっかい出したらしく
それを制止しようとしたAサンと
ちょっと揉めてしまった模様

でも酔っているとはいえ
お互い大人の対応
店内では色々と迷惑がかかるからって
「おもてに出て話そう」ってコトで
そのままAサンと4人組とで
えり友を放置して
お店の外に出てっちゃったらしく


事情を聞いたU作
開口一番
ったくもー
 アイツはよー
 いっつもそうなんだけどサ
 ホント喧嘩っ早いからさー



さっきまで温和だった表情が
一気に曇ったと思ったら

あわあわしているえり友と
おろおろしているえりサン2人を
見降ろすように
スクッと席を立ち

適当な枚数のお札をお財布から取り出し
「ちょっと出てくるけど
 長引くようだったらサ
 悪いんだけどこれで会計済ませといて」
とだけ言い残し
そのまま店を出ていっちゃいまして


なになに?
「こういうの別に日常なんだよね(笑)」
みたいな雰囲気?

ちょっとコワイ








さっきまでの楽しい雰囲気が一転
座に取り残された私たち2名
仕方がないのレジで会計を済ませ
店の外に出て
AサンとU作を探すことにしたんですけど







………

えりサンたちが見たのは
路地裏で揉み合う男性陣
えーーーーー?
なんか不穏な雰囲気ーーー!!!


殺気立った大柄な男子4人組に
囲まれて詰め寄られてる風なU作


皆20代前半の男子
一様に屈強な体格
丸刈りの土木作業員風や
金髪ロン毛に紫ラメ色のスカジャン
パンチパーマで上下白いジャージ等々
ネックレスやアクセサリーをジャラジャラさせ
凄んでる風でなんか怖い


緊迫した雰囲気
傍から見てて
え?なに
ケンカ?揉め事?諍いごと?
どうしようドウシヨウどうしよーーー
Aサンは?
うーーん見当たらない
えり友は?
もう顔面蒼白ーー




一応私たちも揉め事の当事者?なんだろうし
何かできることがあれば
と思い
オロオロしながら
近づいたんですけど


その時の
U作を囲んだ男子4人たちの台詞
「今日は出所祝いなんだよ!」
「アイツ(Aサンのこと?)がちょっかい出してきやがって!」
「年少出を舐めんなよ!」
等々細切れにしか聞き取れなかったんだけど


『年少』とか
『出所祝い』とか
なに
その浮世離れしたフレーズ?



ホントにマズイんじゃない?
年少って少年院?
出所祝いって…つまりはその少年院からの出所したお祝い?
ってコト?

怖くて近寄れないけど
でもU作1人相手に
4人がかりで取り囲むのはどうなの?
って思いつつも
あまりにも無力な私たち女子2名




会話が途切れた瞬間
輪の中心のU作と目が合ったんだけど




すかさず
U作が
「あ 料金足りたかなー?」
って
その場の空気にそぐわない
超フレンドリーなご挨拶
その状況にビビりつつ
言葉も発せずに頷くと


周囲の4人を無視して
「今日は色々ごめんねー♪
 また今度飲もうねーー♪バイバイー」
って


一瞬…
え?
うん
でもなんか
このまま別れちゃうのって
まずくない?
って
近づこうとするも

こっちを一瞥した4人組
皆目が据わってって
ぶっちゃけ怖い!!!
地元の学校の先輩(バイクとかケンカとか大好き)
に似ている雰囲気

そして
さっきまでの
ライトな物言いとは真逆の
U作の
危険だから!
 さっさとこの場から立ち去れ!!!
 オレは大丈夫だから!!

的な無言の目ヂカラ

に圧倒されちゃって
その場は引きさがったんですけどね







そのまま
U作は
その4人組に囲まれて
駅と反対方向に歩いていっちゃいまして






ら…拉致されたのー?
ど…どこ行くのーー?
大丈夫なのーーー?
どうなってるのーーー?



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


どうする?
追いかける?誰か呼ぶ?
Aサンの携帯も分からないし
って
そもそもAサンはどこ行ったの?




あれこれ心配しても
結局何も妙案は思い浮かばず
暗い雰囲気のまま
えり友とは駅で別れまして


ただただ心配で
何度も何度も
U作の携帯にコールする事くらいしかできなくって
でも
常に留守電



終電車の時間が近付いてきちゃって
仕方なく
帰途につくことにしたんだけど



徐々に
気が気じゃなくなってきて
でも
今のえりサンにできることって
携帯に掛けるか
着信を待つこと
くらいしかないワケで





……
深夜近くになって
自室のベッドに潜ってからも
なかなか寝付けず
何度も枕元の携帯に着信がきていないか
そればかりを気にして…






ウトウトし始めたのは
もう明け方近い頃
遠くに
チュンチュンと
雀の囀(さえず)りを聴きながら
少しずつまどろみ始めちゃった
そんな時刻





ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ





突如!!!
枕元の携帯が着信!!!



ベッドから跳ね起き
ソッコウ携帯を手に取り
着信画面を確認!
画面には





U作




キターーーーーーーー!!!!!





直ぐに通話ボタンを押し
耳に当て

えり「も!!もしもし?!」








途切れ途切れな
雑音に混じった
くぐもった声で
U作「もしもーーーーーし」




えり「U作?」
U作「おーー えり?眠ってたー?」


なんか元気そう?
ちょっと安心



えり「ううん眠ってないよ
 起きてたよ」
U作「こんな朝方まで起きてるなんて
 お肌に毒だぞーー ゲラゲラゲラ」

えり「ってサ!もぉ!
 どうでもいいけど
 大丈夫だったの?」
U作「え?何が?」

えり「え?って…4人組に連れて行かれちゃったから」
U作「あーそうだねー心配かけちゃったー?」

えり「そりゃ…やっぱサ」
U作「わはははははは ごめんごめん」

えり「見捨てちゃったみたいでゴメン」
U作「いやいや全然(問題ナシ)
 むしろ
 あそこで絡んでくれなくって良かったよ
 余計複雑になっちゃう所だったから」

えり「そうなんだ…良かったー」
U作「いやー結構これがまた大変でさー(笑)」

えり「(笑)的な話なワケ?」
U作「ハハハハハハ全然!
 むしろ逆
 むしろ修羅場
 もうヤバヤバ!
 奴ら皆
 超血の気の多い連中ばっかでさー


えり「ケガとかはしてない?」
U作「ないないーー大丈夫ー
 まあ胸倉掴まれたお陰で
 タンクトップがちょっと破れたけどねー
 別に安物だからいいけどさー ワハハ」

えり「なによそれ?
 胸倉掴まれたってーて
 全然ヤバい感じじゃん?」
U作「アハハハ
 まあ
 色々あってさー
 経緯…聞きたい?」

えり「うん!!聞きたい聞きたい」




長いオハナシになるので
【ハタチの頃3】」に続きますね

| 【連載】U作 | 00:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

220、【ハタチの頃1】U作4

【19の頃】

………
【ハタチの頃1】←今ココ
【ハタチの頃2】
【ハタチの頃3】



☆☆☆☆☆☆☆☆☆



大学2年の晩夏
まだまだ残暑厳しい季節




大学の講義が終わった後
夕刻
友人と2人で
渋谷のセンター街を歩いてたんですけどね


ナンパされまして


えー
まー
よくあることでして(ホント

相手もゲーム感覚で声を掛けてくるワケですよ
若いお兄ちゃんが2~3人とかで


こっちも
軽くあしらうワケですよ
イケてない系なら無言で通り過ぎちゃうし
イケてる系だとニッコリ笑って
「ごめんなさーい♪」って可愛いリアクションで返すし
ノリノリ系だと
「ハイハイーまた今度声掛けてねー」
みたいな?




その時
たまたま
声を掛けてきた
背が異様に高い2人組の男子


えりサンとえり友が歩いていたところ
後ろから近寄ってきて
肩越しに声を掛けてくるんだけど
「ねえねえお姉さん 今からどこ行くの?」
「2人?ねえ2人?」
って
いかにも軽いノリで声を掛けてくるワケ




「ねえねえお姉さんーー
 聞いて聞いて
 おれたちのニックネーム 
 渋谷センター街の『タッキー&翼』っていうんだよー」
とか?
寒いよ!とか思って無視
見もしないでスタスタ歩くんだけど


でも相手も
挫けずに
「ごめん!ウソ
 実は 渋谷センター街の『修二と彰』でーす」
うん
全然無視ね


「ちょちょちょちょ待って待って
 ホントは
 渋谷センター街の『KinkiKids』ですねん
えり友が
思わず
「って 語尾が『ですねん』って(笑)」
とか
堪え切れずに応じちゃうから(もう

そういうトコを見逃さずに突っ込んでくるのよ
彼らはー


男子1「おっ?ウケた?
 ですねん そうねん ちゃいまんねーん」 イミフー
男子2「ねえねえねえねえねえ
 お姉さん
 あの人に似てない?
 えーーと
 ほら
 ほら今ドラマ出てる」
えり友「え?別に言われたことないけど?」

男子1「いやいやいやいや あれあれ  って誰だっけ?」
男子2「えーーーっと なんだ あれあれ」
えり友「えー?なんか気になるんですけど」

あーあ
なんか引っ掛かっちゃてるしー
とか思いつつね







超びっくりしちゃいまして









何をびっくりしたかっていうと
立ち止って
振り向いて
目が合った
2人組の男子のうちの
1人が



U作でして





ええ
U作でして





いやいや
あのU作でして(しつこい?








は ぁ ? 何 や っ て る の ? 
ですよ
お互いのリアクションは




いやいや
こっちは大学が終わった後に
フツーに買い物に来てただけですけど?

U作「おーそうなんだー?
 実はオレ風呂上がりでさー」
えり「は?」

U作「いやいや
 これがサ
 話すと長くなるんだけどさー」

そんなカンジで
暫く立ち話になったんだけどネ
「立ち話もなんだから 
 お嬢様たち2名
 よかったら
 ちょっと軽くナンパされてみない?」的な?

「そこの居酒屋にでも入ろうよ」と誘う
元気な兄さん2人組


「え?どうするー?」
って戸惑うえりサンに
えり友が
「なんか面白そうだし
 えりの知り合いなんでしょ?
 別にいいよ」

ってことでめでたくナンパされまして(笑)
たしかに男子2人とも
そこそこイケメンではあったので(笑×2)




………

まあ
U作っていうのは
この渋谷のセンター街から
歩いて10分くらいのアパート(風呂なし)に住んでるんですけどね



U作曰く

夕刻に
シャンプーと石鹸とタオルの入った入浴セットを持って
渋谷のセンター街のド真ん中にある銭湯に
いつもように通い
風呂上がりの
素肌から湯気の立ちのぼったまま
タンクトップ&スエット&ビーチサンダルの恰好で
缶ビール片手に
アパートに戻ろうと思って道玄坂を登っていたところ
昔のバイトの友達から
飲みにいかない?
って着信
で そのままセンター街の
いきつけのショットバーで軽くビールを飲んだ後
繁華街に出て
暇つぶしにナンパをしまくってたそうです

声を掛けては断られ
声を掛けては無視され
それでも挫けずに声を掛けてて(下手な鉄砲云々ってヤツ?)
たまたま
そこに通りかかった女性に声掛けてみたら
その連れがえりサンだったという…ってホント話が長いよ



偶然って言えば偶然なんだけど
まあお互いに渋谷駅は生活圏
(えりサンの大学は渋谷駅の反対側にあったので)
ニアミスは多かったのかもしれないけどネ





………

えり「いっつもこういうコトしてるんだ?」
U作「何?こういうコトって?」

えり「女の子に声掛けて誘うの…とか」
U作「あーナンパ?
 まあ暇つぶしにネ
 大学やバイトの仲間とたまーにね
 それでも週2~3回くらいしかやらないよ(笑)」

えり「ふーん 結構不良なんだね」
U作「不良って…昭和かっ!」

えり「ハイハイ 昭和生まれですけどナニカ?」
U作「奇遇だなー オレも昭和生まれ(笑)」

なんか
噛みあってるんだか
あっていないんだか
私たちの会話




そのまま
勢いに任せて男子2名に背中を押され
皆で入ったのは
都内でチェーン展開されてる居酒屋サン
店内は結構満席に近い状態
一番奥の座敷風の席に通されまして
前後左右両隣がほとんど満席状態の
ワイワイガヤガヤ賑やかな状態
週末だったしね






………

ていうか
U作と
U作友(とりあえず『Aサン』としときましょうか)
とにかく
テンションが高いし
トークは面白いし
ギャグ満載だし

黙ってると結構イケメン風の2人が
真面目な顔して
いきなり

A「じゃ 乾杯ついでに自己紹介するね」
U作「泉ピン子です」
A「橋田壽賀子です」
U&A「『渡る世間は鬼ばかり』ブラザーズです」
えり&友「ブホッ!」
確かに
そのギャップにびっくりしちゃって
完全に掴みはオッケイ

その後もホント
こっちを飽きさせないし
パワフルだし
テンポが良いし
話題が詰まると
音楽でも芸能でも色んな幅広い話題を振ってくるし
時折ちょっとインテリ風な側面もあったりして
さっきから
えり友なんかお腹抱えて笑い転げちゃってるし





………

えりサン達4人組の
テーブルのつながった
隣の席では
4人組の男性客が
大声で騒ぎながらイッキ飲みとかやりまくってまして
まあこっちも
U作やAサンのマシンガントークのお陰で
そんなに気にはならなかったんですけどね



隣のお兄さん達4人組のうちの1人…
盛り上がって
いきなり立ち上がったりしたモンだから
テーブルの縁(へり)に膝をぶつけちゃって
目の前の
半分くらい入ったビール瓶が倒れちゃいまして
そのまま
ダーッって
ビールがこぼれて
テーブルを伝って
えり友の目の前まで流れてきちゃいまして


ソッコウ
えりサンやAサンが差し出したオシボリで
拭きあげたんで
別に支障はなかったんですけどね


ただその後も
何かにつけて
妙に話しかけてこられちゃいましてネ

隣男子「どうもスミマセン」
えり友「いえいえ大丈夫です」
隣男子「本当にごめんなさい」
えり友「いえホント大丈夫ですから」
隣男子「ほんとーーーーに申し訳ない」
えり友「ええ はい」

かなり出来上がった様子の
赤ら顔の同い年くらいの厳(いか)ついお兄さん

ていうか
一瞬空気が悪くなるワケじゃないっすか
こっちは4人(男2女2)で楽しく盛り上がってるのに
そこに割り込んでくるワケでして



さすがに
隣の席の他の男子が気付いて
「おい もう帰るぞ ホントすみませんね」
と言いながら
その赤ら顔のお兄さんを引っ張っていってくれたので
その場は事なきを得たんですけどね




………

ただその後
AサンやU作やえりサンたちと
その4人組とで
ちょっとひと悶着ありまして


少しだけ
怖い目にも
合ってしまってネ



【ハタチの頃2】に続く

| 【連載】U作 | 00:09 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

219、【19の頃3】U作3

【19の頃1】
【19の頃2】
【19の頃3】←今ココ



☆☆☆☆☆☆☆☆☆



暗い夜(早朝?)道
身も凍りそうなほどの冷気に包まれ
吐く息で手指を暖めつつ
来た時の記憶を頼りに
一人トボトボと坂道を登りつつ


どうやら










道に











迷ったーーーーー!!!!!!!!
(山本高広っぽく)











そんな
軽く方向音痴なえりサン

初めて来た場所
暗い夜道
夜更かしで 
かなり寝不足
しかも
なんとなく先輩たちの後を漠然と付いてきただけなもんで
道順の記憶が
チョー!曖昧!!!
歩いても歩いても
どこかしら似たような街並み!




どうしよう!

なんか
そもそも方向…逆だった?
うーん自信ナシ

さっきの角を間違えた?
いやー全然分からないー

最悪タクシーに乗る?
ていうか
閑静な住宅街で
タクシーはおろか
クルマやバイクさえ通らないシー

薄手のセーターにハーフコート
キュロットにブーツ
織り込まれた繊維と繊維の隙間から
じわじわと侵入してくる
凍りつくような冷気が
素肌を舐める様な…
空気中の水分が凍って
小さな雪の結晶みたいになって
フワフワ浮かびながら
外気に晒された頬に
突き刺す様な…?
そんな真冬の早朝の空気ーーーーーーー!!!




寒いし   
暗いし
情けないし
心細いし
寝不足だし   
思考能力がどんどん低下していくし
ホント
自己嫌悪!自業自得!身から出た錆!



藁にも縋(すが)る想いで
七瀬先輩のケイタイに掛けるも
「只今
 電波ノ届カナイ場所ニイルカ
 電源ガ入ッテイナイタ(以下略)」


うううううううううううううう
まさに絶望ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!

もう
イヤだーーーーーーーーーーーーーー!!!!!



泣きたい!
ていうか
軽く泣いてたけどネ





曖昧な記憶だけを頼りに
もと来た道を
寒さに震えつつ
俯きながら
トボトボと歩き始めながら



誰か
ていうか
誰でもいいから
助けてーーーーーーーー!!!!



と念じていた   
ト コ ロ !!!!
















「あれーー  えり?」









えっ?









目の前の角から
いきなり出てきたのは















ゆううううううううううううううううううう
さくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!











なんで?
なんで
ココにいるの?






U作「どうした?忘れ物か?」
えり「……え…あのぉ」

U作「…あ」
えり「………」

U作「…もしかしてー 道   迷った?」
えり「………うん」

U作「あー 確かになー」
えり「………」

U作「結構 迷うんだよなー このヘン」
えり「…………    そっちこそ…」

U作「え?」
えり「なんで? 部屋に帰ったんじゃ?」

U作「あー   コンビニ寄ってた」
えり「…そっか」

U作「…あ………飲む?」
えり「え」






U作「缶コーヒー 寒かったろ?  あったかいゼ
えり「………」



寒さと
心細さと
恐怖心と
焦燥感と
不安感
あまりにも絶望的な状況に覆われていたのに

一転
U作の
拍子抜けしそうなほどの楽観的な表情
唐突に掛けられた暖かい言葉

なんだか
一気に緊張感が解けたと思ったら

不意に
凍りつきそうな寒さが
ぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅって
全身を圧迫するような 
そんな感覚に襲われ

一気にガタガタガタガタ
震えだすカラダ



U作「あー」
えり「………」

U作「あ  のー  寒い?」
えり「……うん?」

U作「…震えてるゼ」
えり「……………」

U作「……大丈夫?」
えり「………………………」


そのまま
素早く
着ていた革ジャンを脱ぐと
「ほらっ」って
えりサンの肩に掛けられて


『革ジャン ムートン襟付ボマージャケット 』
っていうヤツ?
バイト先のセンパイに
昔譲ってもらったヤツらしく
10万円くらいするんだゼー
とか言ってたけど…
ずっしりと重くて
年季の入った
所々黒光りしている茶色の革ジャン
襟のトコにフワフワのが付いてて
とにかく暖かい
外からの冷気を一切シャットアウトしつつ
更に
体温が革ジャン内を循環して
一気にカラダを包みこむ感覚
うーん♪
暖かいーー


U作「暖かいだろ?それ」
えり「……ウン」

U作「駅まで…」
えり「………」

U作「送るよ」
えり「…………」

U作「ていうか 送らせて!
えり「………」


さっき 
一度断った手前
どうしよう…とか思いつつ
屈託のない
包み込むような笑顔


ついつい

ウン

言ってしまったワタシ

七瀬先輩
ゴメンナサイ!
少しだけお借りします!!!



そのまま
ずしりと重い
でもとても暖かい革ジャンを羽織りながら

一跨ぎが
ワタシの2倍くらいあるリーチのU作に
離されないように足早に付き従いつつ
無言のまま
駅に向かうことになった私




ていうかU作
素足にスニーカー
トレーナーにスエットだけの恰好って
寒くないのかな?


声掛けても
「わははははは 男の子は強い子 風の子ー♪」
とかイミフー

寒いくせに
やせ我慢させちゃって
ほんとゴメン!



……
そんなU作
時折思い出したように立ち止っては振り返り
U作「大丈夫かー?」
えり「え?なにが?」

U作「歩くの早い?」
えり「あー   うん大丈夫」(軽く息せき切りながら)

U作「ごめんナ 
 気を付けて歩くようにはしてるんだけどサー
 よく言われるんだー 
 早足すぎるってーー」
えり「へへへー
 なるほどー
 いろんな女性に言われるんですネー
 さすがモテ男は違う!」

と 
軽く憎まれ口


U作「ばーか 違うよーー」
えり「いてっ」
軽く頭をコツンって小突かれつつ


っていうか
なんか
久々の感覚?
男性と並んで
軽く笑い話しつつ歩くなんて?







☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


東の空が軽く白みはじめ
澄んだ空気の中
遠くに響く電車の音
徐々に活動し始めた都内のターミナル駅
人影もまばらな渋谷の駅前に着いた2人
吐く息が白く煙りながら交わす会話


えり「ホントありがとうございました」
珍しく敬語

U作「うん気を付けてな お疲れ様」
軽く手を振り
改札方面に振りむこうとした瞬間

U作「あーーーーっと」
えり「え?」

U作「っと…そうだ」
えり「ん?」

U作「一応さー」
えり「うん?」

U作「念のため」
えり「うん」

U作「いや別にいいんだけどさー」
えり「はあ」

U作「心配じゃん?」
えり「なにが?」

U作「ちゃんと無事家に帰れるか?」
えり「えー?もう大丈夫だよー」

U作「一応心配だからサ」
えり「はあ」

U作「家に着いたら電話してくんない?」
えり「え?」

U作「やっぱ夜通し連れ回しちゃったからサ一応サ」
えり「あーじゃあケイタイ教えてくれるー?」



そういえば
そっかケイタイもメールも交換してなかったんだっけ?
期間限定のバイトだったし
特定の女子以外
特に教えてなかったナーなんて思いつつ

言われれば教えるけど
言われなければ特に教えたりとかもしてなかったからサ…



そのまま
番号とアドレスを教え合い


えり「一応これがワタシの番号なんで」
U作「うんありがとう!」

えり「あそろそろ電車来るころなんで 行くネ」
U作「うん気を付けて」

えり「じゃ…」



改札を抜け
ホームに向かいつつ
何気なく振り向くと

いつまでも
こっちを見つめているU作
軽く
手を振ると

驚いたように
喜んだ表情で
手を振り返すU作




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

家に向かう始発電車内
シートに腰掛け
携帯にメモリーされた番号を眺めつつ
なんか
恋人の疑似体験?みたいな
さっきまでの状況を思い出して
ついついクスッってしちゃいまして



帰ったら
忘れずに電話しなくっちゃネ♪



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆





後日談

U作「え? 七瀬? オレと? 付き合ってる?
 いやーーー
 ないない(笑)!!!
 違う違う(爆笑)!!!
 だって七瀬…
 店長(30代 元ホスト←噂)と付き合ってるんだぜ
 もう2年くらいになるんじゃないかな?」




えーーー?そうなのーーーーー?!!!!!!!

なーんだ
気を遣って
損しちゃったよー










☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


結局


その時の収穫(?)ってサ




お互いにケイタイとメールの
番号を交換できたコトとー

U作と七瀬センパイは付き合っていないってコト
が判明したコトとー

あとぉ…





U作って結構カッコイイ///とか思ってしまったワタシがいたってコト
かな





【19の頃】編 おしまい
【ハタチの頃】編 につづく

| 【連載】U作 | 00:10 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

218、【19の頃2】U作2

【19の頃1】
【19の頃2】←今ココ
【19の頃3】



☆☆☆☆☆☆☆☆☆



先頭を歩く
U作とバイト仲間の男女数人
そこに加わり談笑する七瀬先輩
その後にひっそりと付き従う私…えりサン
外泊の予定じゃなかったから
一応
えりママにはメールを打っておいたけど
怒られるかなー?
まーいいや
朝イチで始発に乗って帰ろーっと



ギラギラと眩しいネオン
姦(かしま)しいセンター街の喧騒を抜け
裏の路地に入ると
今度は左右にラブホテルが林立
その間の小さな坂道を通り
「休憩〇〇円 宿泊XX円」と書かれた看板を
俯き加減にチラチラと横目で見つつ
大声で笑い合う先輩方に追いすがる私

ラブホテル群を抜け
その先の
交通量の激しい国道の
長い長い横断歩道を渡って
そのまま住宅街を通りながら
いくつか角の曲がると

ふと現れた
エアポケットのような古びた空間
仄暗い街灯の横に
ひっそりと佇む
木造2階建ての古びたアパート



立て付けの悪い
摺りガラスの引き戸をガラガラと横に押し開けると
寒々とした玄関スペース
天井にぼんやりと灯る蛍光灯
右手奥には
2階に昇る木製の階段
階段の下に共同のトイレ
奥に続く長い板張りの廊下


玄関スペースの横に設置された
少し埃っぽい下駄箱に
皆のスニーカーを押しこみつつ
入りきらない女子のブーツは
しかたなく
玄関の三和土(タタキ?)の端に並べさせてもらって


靴を脱ぎ
そこから
薄暗い廊下をゾロゾロ歩きつつ
ミシミシ
ギシギシ
ミシミシ
ギシギシ
歩くたびに鳴る板の間の廊下
釘とか飛び出ていないよネ?と 
軽く心配



………
カギを開け
ギギギと鳴る 
木目の古びた扉を開けて
U作の部屋に入ると

まず手前に
半畳くらいの板の間のキッチンスペース
ぽつんと置かれたカセット式のガスコンロ
流しに置かれたコーヒーカップとグラス
ムースとブラシと鏡
歯磨き粉と歯ブラシ
なんか生活感があまり感じられない雰囲気

キッチンの奥に
八畳くらいの
カーテンすらない畳張りの部屋
大きめのガラス窓
中央にぶら下がった裸電球のスイッチを捻ると
途端に明るくなる室内

部屋の片隅に
背の低いパイプベッドと
その手前に小さなコタツ
テレビと
ラジカセと
小さな電気ストーブ
木目風の柱
茶色い壁
心持低めの天井


ひさびさに足を踏み入れる
一人暮らしの男性の部屋
どことなく漂う
男性特有の
整髪料や汗や体臭の入り混じった香り



ちなみに
立地は渋谷駅から徒歩10分
ただし風呂なし
トイレ共同
八畳一間
築50年くらい
月3万円の超格安物件

とにかく「駅から近いこと」だけを条件に選んだ部屋
だそうで
夜中に時折天井裏をねずみが走ることもしばしば(怖!)
おかげで
皆にはディズニーランドと呼ばれてるとかいないとか(笑!)





……

ここにくるのは毎度のこと…らしく
勝手知ったるが如く
銘々に陣取り
テレビを見始めるヒト
「ちょっと寝るー」って即畳の上に横たわるヒト
途中のコンビニで買い込んできた
缶ビールとおツマミを
コタツの上に広げて三次会を始めるヒト(U作含む)
えりサンは
もうお酒はいいヤ
でも
このままここでザコ寝はちょっとー
と皆と会話の輪に入りつつ
壁に背を凭れて体育座り




そのまま
皆の話し声をBGMに
いつしか
落ちていく意識

今日 
朝早かったしなー
あーなんか眠いーーー







zzzz………






☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


パイプベッドの上で
ダウンを着たまま寝息を立てている七瀬先輩
始発電車の時間まで起きているつもりだったんだけど
迂闊にも
うつらうつらしちゃいまして
気がついたら
体育座りのまま膝頭の上に顔を乗せて
眠っちゃってたみたいで
ふと時計を見ると
そろそろ始発電車が走り始める時間


薄暗い室内
電気ストーブの赤い光だけが
ほんのり天井を照らし
あちらこちらで雑魚寝状態の男女
複数の寝息が入り乱れる中
ちょっと早いけど
もう行こうかな

腰を上げたところ


部屋の対面
コタツ布団の中から
ムクリと起き上がった
ひょろっとした影

あれ
U作?



U作「お?トイレ?」
えり「あ ゴメン 起こしちゃった?」

U作「いや ウトウトはしてたんだけど 
 なんか眠れなくってさ」
えり「もう帰るネ
 ちょっと早いけど 
 そろそろ始発電車の時間だと思って」

周囲で眠っている人たちに気を遣いつつ
ヒソヒソと交わす会話


U作「外まだ真っ暗だゼ」
えり「うん大丈夫だよ そのうち明るくなってくるでしょ」

U作「寒いぞ外」
えり「うんまあ 平気」

U作「あ…と」
えり「え?」






U作「送ってこうか?」









えり「…そんな! いいヨいいヨ」
U作「一応早朝とはいえ まだ暗いしさ」

えり「いやホント いいって」
U作「なんかちょっと寝付けなかったし散歩がてらさ」



スッと立ち上がり
クローゼット(ていうか押入れ)から
大型の革ジャンを取り出し
パーカーとスエットの上に
担ぐように羽織り
スタスタと出ていくU作
えーーー?
ちょ…ちょっと待ってヨーー
とか思いつつ
仕方なく後を付いていくワタシ


ギシギシと
暗い廊下を歩きながら玄関に行くと
既に靴を履いて外で待っているらしいU作
あわててブーツを履き
擦りガラスの引き戸を
ガラガラと横に開けると
一気に
強烈な冷気が
全身を包みこむ!!!


真っ暗な街路
煌々と灯る街燈
吐き出すと白く煙る息
思わず肩を窄(すぼ)め
「うーー寒いネー」と一言

「朝方って一番寒いんだよナー」
とか言いつつ
駅の方向に向かって
そのまま歩き始めるU作

えり「あっ   ちょっと」
U作「え?」

えり「大丈夫だから ひとりで帰れるから」
U作「いいからいいから」

えり「いや…ていうか 困る」
U作「なにが?」

えり「いやーその」
U作「なに?」

えり「いや ほんと大丈夫なんで」
U作「いいから 送っていくって!」






えり「いや ほんと大丈夫って言ってるんじゃん!!
U作「……え」





うわーーーーーー
ワタシ
なんでキレ気味なワケ?
そういうコトを
唐突に言うからカレシできないんだよーー
ううううううううう
凄い自己嫌悪
真っ暗な早朝の住宅街
背の高いひょろっとしたお兄ちゃんと
駅まで
送ってもらうの もらわないので
なんでケンカしてるワケ?!

あああああああああ
消え入りたい
ホントこんな性格イヤ!
ホント直したい!


違うの!
あのネ
部屋で寝ている七瀬先輩がサ
もし目が覚めて
みんな寝ている中
ワタシとU作だけが居ない
って分かったらどう思う?
気まずいでしょうが!

アナタ的には
気にしないヨーみたいな雰囲気だけどサ
そっちが良くっても
こっちが困る!って!
いろいろ難しいんだからサ!!!
こういう問題っていうのはサ!


ただサ
無邪気にサ
良かれと思って言ってくれてるんだろうから
こっちとしても
なんとか
やんわりと断ろうと思ってるのにーー
空気読めないの?
なんなの?

そんなカンジで
ついつい
言っちゃったーー
あー
もー
最悪ーー


もう
フォロー不可能!
いいや!
諦めよう!
なカンジでーー


えり「ごめん!じゃっ!」

スタスタと歩き出そうとすると

U作「おーい」

えり「何!?」

もう!しつこいヨ!
と 振り向くと



U作「気をつけてなーーー」




うぉっとー
な…なんだよー
あっさり諦めるんだー
しかも超笑顔だしー

ま 
いいけどネ



そのまま
U作に背を向けて
駅に向かって薄暗い路地を歩き始めた
えりサンなのでした




【19の頃3】につづく

| 【連載】U作 | 00:08 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

217、【19の頃1】U作1

【19の頃】 
【ハタチの頃】
【21の頃】
【合鍵】
【22の頃】
【23の頃】 
【25の頃】 
【今現在】 



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



15の春から16の冬にかけての数ヶ月間
超激しい恋愛をした
ホント駆け落ちとかしそうなくらいの勢いだった
身も心も全部捧げたし
必要最低限の睡眠時間や授業時間以外は
基本的に相手に全て合わせた

とっても激しくって
情熱的で
享楽的だった季節

激しかった故に
幼かった故に
その恋愛はわずか8ヶ月で幕を閉じた

それ以来
あんなに盲目的に相手に突き進むことができなくなった
そういう相手に出会えなかった?
っていうよりも
むしろ自分からブレーキを掛けてたような気がする


そんな別れから3年
高校1年生だったワタシも都内の大学に入学し
そこそこキャンパスライフを楽しんでいた
そんなときに出会ったのがU作(仮名)
そんなU作との数年間の出来事を綴ってみたいと思う






☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


U作(仮名)と
初めて出会ったのは
大学1年生の頃

あ…
「松田優作」が好きらしくって…
なのでU(ユー)作



都内の
大学の近くの
渋谷駅そばの
居酒屋兼レストラン兼カフェ?
みたいなお店でバイトしたことがきっかけ


大学のサークルの
2コ上の
七瀬先輩がバイトしていたトコだったんだけど
ちょうどこれから迎える年末年始の超繁忙期に
「どーしても!人手が足りないの!
 ホント!ネコの手も借りたいくらいなのっ!
 えりチャンお願い!時給は色付けるから!
 年末年始手当ても出させるからっ!」
ってコトで


たまたまネ
接客経験者なんですよー
(と言ってもファミレスですが…)
みたいな会話をしてたのを聞きつけて
白羽の矢が立ち

まあ
時給が破格だったっていうのもあったし
大学と同じ最寄駅ってコトで
通い慣れてたってこともあり
年末年始の
ほんの数週間だけ!
お手伝いすることになりまして




当時
えりサンがやってたバイトは
知人の妹さんの家庭教師と
不定期に入ってくる
パーティコンパニオンくらいしかなかったモンで
結構ヒマだったしー
彼氏もいなかったからー(涙)
特に予定もイベント事もなかったしー(涙×2)
まーいいかなー
くらいな軽い気持ち

ネコよりは役に立つと思いまして…(笑)



そのバイト先で新人の教育係
みたいなモノを
していたのがU作

都内の大学生…
七瀬先輩とタメ語で話してたから
きっと同じ2コ上なんだろうなー
くらいな印象

でもなんか
えりサン的には
結構話し易いタイプで
U作に対しては
いつもタメ語で話してたんだけどネ…


痩せ形の180くらいある身長
ムースで固められた
オールバック気味の短めなヘアスタイル
なんていうのかな?
イワトビペンギン?みたいな?
太目の眉毛にくっきりとした二重
精悍な頬
地黒なのか?日に焼けてるのか?
大きめな目が余計に引き立つ
そんな濃い褐色の素肌


忙しいお店の業務をこなしながらも
結構丁寧に教えてくれた
やさしいお兄さん?みたいな印象

テキパキとした動作
どんな状況でも結構笑顔
忙しくても分からないことを質問すると
必ず丁寧に教えてくれて


まー
えりサンも
一応接客は経験済みなんで
ある程度コツさえ覚えれば
あとはスムーズに作業できるようになれたんだけど



ただー
気忙しい年末年始の!
不夜城のような渋谷の!
夕方から夜にかけての!
居酒屋サンの!
とにかく!
もう!
ハンパない忙しさ
目が回るとはまさにこのこと



次から次へと
波状攻撃のように来店するお客様
ハンディターミナルにどんどん打ち込まれるオーダーの山
運んでも運んでも即カラになるジョッキやグラス
次から次へとデシャップ台に並べられる
大皿小皿に盛られた料理
団体客が帰った後のテーブルや個室の後片付け
セットアップが終わったと思ったら即 
次の団体客様のご来店ー♪


あまりの忙しさに
トイレにもいけない
食事や休憩にもいけない
ずーっと 
ひたすら動き回り
声を発しまくり
化粧も微妙に落ちつつ(ぎゃーー!
タバコの臭いが髪の毛に染み込みつつ(うぇーーーん!
声も枯れつつ(げろげーーろ!



そんなムチャクチャな忙しさを
連日連夜
こなしつつも
みんな若かったんだよねー(遠い目

ほとんどが20歳前後の
大学生のアルバイト
皆結構地方出身で
都心部のアパートに
一人暮らしってカンジの人が多くて
体力と時間だけはもてあまし気味な人種の集まり
お金はないけど
飲み代・遊び代だけは無尽蔵…ミタイナ?



えりサンはネ
当然自宅通いでしてネ
当時まだ高校を卒業したばかり…ってこともあって
門限とか超うるさくってサ
ましてや外泊なんて御法度だったモンで
必ず22時(忙しい時だけ23時)にタイムカードを押して
まっすぐ 
サイタマまでの帰路についておりましたけどネー


ほとんどの男子たちや一部女子たちはサー
0時頃
バイトが終わったあとに
普通ーに飲み会に繰り出して
深夜近くまで飲み明かし
カラオケに繰り出し
朝方まで騒ぎ
そのままバイト先の鍵を開けて
客席のソファーでゴロ寝
で 
軽く仮眠を取ったあと
早番の人に起こされて近所の銭湯へ行き
そのまま
またバイトへと突入(いつ大学に行ってんの?状態





☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


ある日
七瀬先輩から
今度の日曜日
バイト終わったら
みんなで新年会しようと思うんだけど
えりチャンもどう?
みたいなお誘いを受けまして


その翌日の月曜は大学もお休みだったし
「ちょっと帰りが遅くなるかもーー」
な投げかけに
昔みたいに目くじらを立てなくなった
えりママ
「あんまり遅くならないようにネ!」
「はーーい♪」




………

そして
日曜日当日



結構早めに引けたピークタイム
店長公認の元
早めにお店をクローズして
皆で飲み会へGO!
(店長・社員・調理場サン含め総勢30人くらい)

もう
なんか普段のストレスを発散するかのごとく
機関銃のように飲食をオーダーしまくる若人たち!
そして
それらをどんどん胃袋に流し込みつつ 
普通にどんちゃん騒ぎ
イッキとか煽りとか
ありとあらゆる掛け声が交錯し
タバコの煙と
男子のがなり声と
女子の嬌声と
陽気な笑い声とが交じり合う
そんなカオスな空間
そんなリア充な感じ





盛り上がる飲み会の最中
さり気なく見遣ると
えりサンの
テーブルの斜め向かいに
仲良さそうに並んで座る
U作と七瀬先輩

2人の周囲には常に笑い声と話し声が溢れており
周りの人から
U作のグラスに
ビールが注がれ
それを飲み干した…と思ったら即 
別の人から次の一献
更にそれをイッキ飲みしつつ…
そんなループを繰り返しながら
あちらから呼ばれ
こちらから声を掛けられ
遠くから囃し立てられ



そんな場の中心にいる2人
人気者のU作の隣で
さりげなく
料理を取ったり
空いたグラスやお皿を片付けつつ
幹事サンや店員さんに指示したり
周囲の人たちと談笑しつつも
微妙に軽く触れ合う2人の肩
U作の冗談にアハハハと笑いながら肩に手を掛け
誰かの問いかけに気づかないU作に
「ほらU作!〇〇クンが呼んでるヨ」と耳打ち
そんな2人の
睦まじい掛け合いを見つつ
あっそうなんだー
この2人 
付き合ってるんだー
なんか似合いのカップルなんだなー
とか漠然と思ったりしてて



身長が165くらいある七瀬先輩
背中まである
明るめの栗色のストレートロングを靡かせ
キューティクルが充分に潤った髪質
色白な素肌
緩やかなウェーブを描いた 
先端がツンと尖った眉毛
見た目勝気そうな 
キモチ釣り気味な大きめな両目
屈託のない笑顔
キビキビとした動作
常連さんに一番受けのいい店員サン
女子バイトのリーダー的存在
皆の憧れの存在

当時よく
お客さんから「相川七瀬に似てるね」
と声を掛けられてまして
なので七瀬(仮名)先輩







盛り上がった飲み会
そろそろお時間
ってコトで

会計時
「おーい!幹事ーー!いくら?」
「えーーっと 一人3千円?」
「ハイハイハイハイハイみんな3千円徴収ーーー!」
「あれ?ちょい待て なんか足らない!」
「は?なんで?」
「あれ!計算ミスった!」
「まじか」
「ちょ!計算してみろ!」
「うーーん 2万くらい足らないなー」
「お前どんだけ適当な計算したんだよ!」
「店長ーー!スンマセーン」
「なに?足らない?任せとけ!いくらだ?」
「2万ほど…スンマセン」
「おう これで足りるか?」
「店長!1万多いっす!」
「まーいいヨ!二次会の足しにしな!」
「いいんすか?スンマセン」
「おう!好きなトコに行って来いー!」
「店長はどちらへ?」
「オレはキャバクラだー」
「ハイ!行ってらっしゃいませ!!!」←男子全員敬礼でお見送り!


いかにも大学生のバイト先
なノリでしょ(笑)



若い男性社員2人を従えて
夜の街に消えていった店長(30代・独身・前職ホスト←噂だけど…)
それを見送りつつ
ノリノリな一団は
「うっしゃーー!次はカラオケいこうぜーーー!!!」

そのまま
近くのカラオケボックスに乱入!
ぎゅうぎゅうに押し込まれた真っ暗な室内
ブラックライトが反射し
大音響と
陽気な歌声と
タバコの煙と
人いきれの充満した狭い個室


座の中心は
いつでも
U作と七瀬先輩


U作が話題の中心になりながら
場の雰囲気を盛り上げつつ

七瀬先輩が
影の幹事として
追加のドリンクや料理のオーダー
酔った男子の介抱などなどなど


時折
七瀬先輩が
隣のU作のパーカーの肩口を引っ張ると
至近距離で見つめ合い
笑顔のまま語り合いつつ
身を寄せ合い
耳元に口を寄せナイショ話をする2人


そんな仲睦まじい2人を
なんとなく
遠目に見ている
えりサンでした





そんなノリノリな状況が続き
気づいたら
時計の針は午前零時を回っており
でも
女性陣を含め
ほぼ全員帰る気配なし


いつもいつも
超ハードな職場環境で働く
まさに戦友ともいうべきバイト仲間
普段一緒にお酒を飲むこともなかったし
やっぱ楽しいし

時計を気にしつつも
なんとなく
そんな雰囲気に流されつつ
終電近くまで飲み唄い明かしたわけですよ




途中
化粧室に立った折
ロビーでタバコを吸っていた
七瀬先輩に訊いたんですネ


えり「あのー みんな 帰りはどうするんですかー?」
七瀬「えーー?皆泊まりだよー」

えり「えっ!?どこにですか?」
七瀬「お店(バイト先)のフロアーか
 友達の家かー
 あとの残りは皆U作の家かなーー
 男の子はお店で飲み明かしながら雑魚寝が大半じゃない?
 
 あっ大丈夫 
 えりチャンは
 ちゃんとワタシがU作の家に連れて行くから」

えり「え?U作サンの家ってどこなんですかー?」
七瀬「ここ渋谷駅から歩いて10分くらいのトコだよ」

えり「え?こんな都会のど真ん中に住んでるんですか?」
七瀬「そそ ホテル街を抜けた ちょっと先だよ」

えり「へーーそうなんですかー?広いんですかー?」
七瀬「ワンルームくらいかなー」

えり「も…もしかしてU作サンって どっかの御曹司とか?」
七瀬「え?…なんで?」

えり「都内の一等地に住んでるなんて…」
七瀬「あーーーー確かに一等地ではあるけどネーーー」

えり「?」
七瀬「まー 行ってみれば分かるヨ♪」





そんなこんなで

ひとしきり盛り上がったカラオケ
閉店時間になり
路上に放り出された後も
余韻を残したまま
各々騒ぎ続ける私たち


シャッターの閉まったお店(バイト先)に戻る人
別の飲み屋に行く人
こっそり消えたカップル
U作の家に向かう人
いくつかに別れて移動




ていうか
なんか
身の引き締まるような冷気
足元からジワジワと昇ってくる凍気
毛穴が締まり 
鳥肌の立つ素肌を感じつつ
吐く息が白いぃぃぃ


こんなに寒くなるなんてー
ぅぅぅうう油断したー
昼間は結構暖かかったからーー
薄手のダウンでも着てくればよかったー

とか
真冬の深夜 
木枯らしの吹きすさぶ中
いつも以上に内股になりつつ
えりサンは
七瀬先輩に連れられて
他の数人の男女とともに
U作の家に向かったのでした





【19の頃2】につづく






15歳春から16歳冬にかけてのオハナシ
紫煙と香水

| 【連載】U作 | 00:35 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

2010年06月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年08月