エロ(えり)可愛い姉さんのランジぇりィ

原色系な高校時代。パステル系な大学時代。 黒系なOL時代。今?基本オールマイティ(ランジぇりィの色的な意味で)

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236、【22の頃1】U作14

【19の頃】
【ハタチの頃】
【21の頃】
【合鍵】

………
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【22の頃2】
【22の頃3】



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



読経の音
線香の匂い
畳の上の衣擦れの音
数珠の擦れ合う音
微かに鼻を啜る音
全員が真黒な服装




そんな中


数珠を持ち
喪服のまま
祭壇に向かい
今まさに
焼香をしようとしている最中


喪服のスカートのポケットの中で
小刻みに震えるケイタイ
鳴り響く
その場に最も相応しくない軽妙な着信音
うん
思いっきり「モー娘。」の「恋レボ21」とか?
ぅわぅわ!!って
慌ててスイッチを切りつつ

「空気読め!」的な?
そんな
横で
一緒に焼香をしていた
えりママからの冷たい視線を無視しつつ
恥じ入りながらも
そのまま焼香を済ませまして






………


親戚に不幸があって
えりママの実家に一緒に里帰り中でして



お葬式の最中
線香の煙でむせそうになりながら
読経と木魚の鳴る祭壇を後にし
屋外に出て



ポケットからケイタイを取り出し
電源を入れ
着信画面を覗き込むと






表示された着信履歴は










U作!




え?
U作????




うわ!!!
ひさしぶり!
いつ以来よ?ミタイナ?



あの…
一夜のアバンチュールから
すでに一年近くが経過


その存在すら
すっかり忘れていた…
とは言えないトコロが切ないんだけどネ




ワタシの中では
とても大きく
そして
大切な思い出として
胸の奥底にしまい込んであった宝物

ちょっと寂しく
ちょっとほろ苦く
でも甘酸っぱくて
気恥ずかしい
そんな一夜の思い出

モトカノとワタシの
どちらかを選ばざるを得なくなって
で結局
モトカノの後を追いかけていった




そんなU作が

いったい何の用?



ちょっと
不審に思いつつ
ちょっと
嬉しかったりして 

    
…ケイタイメモリー消さないでよかった(はぁと)





玄関口から
えりママに
「えり!こっち来て お料理出すの手伝いなさい」
「え?あー ウン 今行く」

ケイタイを閉じようとした
まさにその時



再度!
着信!!






着信画面には
メモリーされた「U作」の文字


一瞬戸惑いつつ
ちょっと深呼吸





そのまま
「通話」のボタンを押し
受話部分を耳に当てる






ちょっと電波が悪くて
聞き取り辛い状況

でも
懐かしい声は相変わらず



相手「…あっ///   …もしもし?
えり「もしもし?」


相手「オレ   …分かる?かな」
えり「えーっと?   …ハイ?」


相手「本当に分かんない?オレだって」
えり「って… どちら様ですかぁ?」


相手「なんだよーーオレだよーUさ…く」
えり「あのぉ…どちらにお掛けですか?」


相手「え?



 あ…

 えっと
 襟原さんの
 番号じゃあ…ないですか



 あれっ?間違えた?」
えり「……」


相手「…あ!!!
 すみません!!
 ごめんなさい!!
 なんか
 間違えちゃったみたいで(汗)」
えり「………プッ(笑)」


相手「…え?」
えり「……『襟原さん』だって!笑えるーー」


相手「えー?  何だよーーー!やっぱ えりだろー?」
えり「クスクス」


相手「うーー 何だよ
 マジで間違えたかと思って
 本気でビビったじゃんかーー」
えり「………」


相手「ていうか…本当に分かる?オレのこと」
えり「久しぶりヂャン?」


相手「え?分かる?」
えり「U作でしょ?  何?」


U作「あー…     
 えっとぉ…  
 

 …元気ーー?」
えり「別にぃーー? 普通だけど?


U作「…そ   そっか…」
えり「…………」


U作「今    …バイト中?」
えり「親戚のお通夜中」


U作「え?お通夜?どこ?」
えり「〇〇県」


U作「ずいぶん遠くだなー」

えりママ「えりーー!何してるの!?」



えり「ちょっとゴメン 
 もう行かなくっちゃ
 お料理の配膳とか
 色々とお手伝いしなくっちゃいけないんだ」
U作「あ そっか   ゴメン」


えり「…じゃ」
U作「………」


えり「……じゃあね 切るよ」
U作「あ   …の     さぁ(焦)」


えり「うん?」
U作「また…







 オレから電話掛けるの
 って…



 アリか?

 ナシか?


 どっちの料理ショー????




チェッ
相変わらず調子イイんだから(笑)
軽くイジワルしちゃおーー☆



えり「えっ!?何で!?
U作「やっぱ?
 やっぱそうくる?
 そうだよなー
 ナシだよなー?」


フフフ
ちょっとは反省してるのかな?


えり「…………」
U作「…………」


えり「…………」
U作「…………色々とゴメン」


えり「…………」
U作「…………怒ってる?」


えり「…………何で?別に?」
U作「…………」







ちょっと沈黙





もういいかな?



もう許してあげようかなっ(笑)





えり「…後でサ








 こっちから掛け直すヨ♪

U作「ホント!!!!?(嬉)


えり「あーうん  
 でも…ちょっと 
 遅い時間になっちゃうかもしれないけど」

U作「うんうんうんうん(喜)
 いいよいいよ
 待ってるよ!!!!ずっと!!!



えり「かなり遅くなるかも…」
U作「全然おっけいおっけい!!!!
 ひたすら待ってるから!」


えり「うん


 …じゃ   

 また後でネ」
U作「ウン  じゃあね」




そのまま



ケイタイ 
オフ…







って…

どどどどどどどどどうしよぅぅぅぅぅぅぅぅ///




なんか
いいカンジ?っぽくない?
会話…
すっごく普通ーー!
とってもスムーズーー!
いたってナチュラルーー!


なんか
久しぶりの
ウキウキ感?
軽い足取り
思わず緩む頬
下がる目尻
軽く高鳴る胸


その後の
えりママからの小言も
もう全然馬耳東風






この
一本の電話のおかげで




少し…
ウン
ほーーーんの少しなんだけどネ



何かが
動き始める…
そんな予感?



固まってた油が
少しずつ
僅かに
でも
ゆっくりと
溶け出して
重い機械の歯車が
徐々に徐々に動き出すような?



そんなコトを感じつつ


田舎の
漆黒の闇夜
満天の星空
鳴り響く虫の声



喪服のまま
ケイタイを抱きしめた

そんな
22の初秋




【22の頃2】に続く

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